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世の中には、業務に活用できるもの、キャリアアップが期待できるもの、人生を豊かにするものなど、たくさんの資格があります。その中から総務担当者にお薦めの資格をピックアップ。資格取得の効果から勉強法についてまで、4回にわたり解説していきます。日々の業務をレベルアップできるようなスキルを身に付けたい、今後のキャリアアップにつながるような知識を身に付けたい、と考え、資格取得を目指す方も多いと思います。今回は、資格取得によってどのような効果が得られるのか、資格アドバイザーの鈴木秀明さんにお話をうかがいました。
取材・文◎武田 洋子
資格がもたらす6つの効果

鈴木 秀明さん
総合情報サイト「All About」資格ガイド。東京大学理学部卒。東京大学公共政策大学院修了。米国公認会計士、気象予報士、中小企業診断士、行政書士、証券アナリストなど940個以上の資格を取得。年間80個以上のペースで資格試験を受け続け、資格の専門家として多方面で活動中。雑誌・テレビ・ラジオなどのメディア出演実績は500件以上。著書に『効率よく短期集中で覚えられる 7日間勉強法』(ダイヤモンド社)、『小学生にもとれる!資格・検定カタログ』(監修)(小学館)などがある。
私は資格取得によって次のような効果が得られると考えています。
- 法的な効果
- シグナリング
- コミュニティーの形成
- 学び
- 経済的な効果
- メンタル面
6つの要素の具体的な効果は下記の通りです。
(1)法的な効果
社会には、国家資格がなければ従事できない職があります。こうした資格は「業務独占資格」と呼ばれ、たとえば医師や弁護士などが該当します。その資格を持っている人だけが独占的に、対象となる業務を行うことが許されるのです。
また、「設置義務資格」と呼ばれるものは、特定の事業を行う際に、法律で「事業所に有資格者を〇人以上」設置することが義務付けられています。たとえば旅行業務取扱管理者や宅地建物取引士などが含まれます。つまり、資格を取得することによって法的な権限や効果が発生するということです。
(2)シグナリング
履歴書に記載すると、それを見た人から「すごい!」と思われるような資格を取りたい、と思う方は多いでしょう。資格があれば、「この領域に関して、これだけのスキルがあります」と第三者に示すことができるため、客観的にスキルを判断してもらうことが可能になります。たとえば、上司や就活先との面談において「こういう分野に詳しいです」と自己申告しても、相手には具体的にどの程度なのかを知るすべがありません。でも「◯◯検定の1級を持っています」ということができれば、一発でスキルのレベルが担保されます。
このように資格は、能力を判断する材料(シグナル)となる役割を担っています。
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