変化はチャンス。より組織に貢献する障がい者雇用を(1)
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そもそも、なぜ企業は障がい者雇用に取り組むべきなのか。そこには法律に定められた義務だけでなく、企業にとってのメリットもあるはずだ。200社以上の企業に障がい者雇用の進め方や業務の切り出しを提案してきた、障害者雇用ドットコム代表の松井優子さんに、障がい者雇用の意義や昨今の情勢、企業に求められる対応などについて、寄稿していただいた。
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企業が障がい者雇用を促進する意義とは
障害者雇用促進法を遵守する
日本の障がい者雇用は、「障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)」により、障害者雇用率制度として従業員の一定割合以上の障がい者を雇用することが求められています。そして、障害者雇用率が未達成の場合、障害者雇用納付金制度により、法定雇用率に不足する障がい者の人数に応じた金額を納める必要があります。
この障害者雇用納付金制度は、事業主が障がい者雇用を果たしていく社会連帯責任という理念に立ち、事業主間の障がい者雇用に伴う経済的負担の調整をはかるものとされています。そのため、障害者雇用納付金を納めていることによって、障がい者雇用が免除になるわけではありません。障がい者雇用未達成の状況が続くと、行政から障害者雇用率達成指導があり、障害者雇入れ計画書の提出や改善がされない場合には、企業名が公表されることもあります。
このような障がい者雇用の施策が取られていることから、企業は法律遵守やCSRのために、障がい者雇用を進めようとしています。もちろんコンプライアンスを重視し、雇用率を達成することも大切ですが、企業が障がい者雇用を行う意義、メリットはほかにもあります。
どのような点があるのか、詳しく見ていきましょう。
障がい者雇用が組織に与える影響
実際に障がい者を雇用した企業では、次のような変化をメリットとして考えています。
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