コラム

法務関連 / 知的財産権・著作権・特許 / 知的財産権・著作権

知らないと危険!著作権・肖像権(その14)

2013年08月08日

■いろいろな権利制限があることを知っていますか

 前回では、引用の方法について触れました。

 引用というのは、「複製してはならない」という禁止規定の例外なのです。このような例外規定を「権利制限」ともいいます。部分的に著作権による利用の独占効果が制限されるからです。利用を制限するのではなく、権利の効果を制限するというところが理解しにくいかもしれません。

 引用の場合のような「権利制限規定」はほかにもたくさんあります。

 非営利で上演または演奏をする場合、公開された美術の著作物を利用する場合、文章を点字で複製する場合、図書館で複製する場合などが、よく気になる部分です。

 権利制限については著作権法の第30条から第50条までの部分に定められていますので、必要に応じて参照してください。権利制限については頻繁に法改正がなされていますが、今年1月1日から施行された部分の中で、美術品等を販売するために必要な限度において、その作品の複製や公衆送信ができるようになりました。


(美術の著作物等の譲渡等の申出に伴う複製等)
第四十七条の二
美術の著作物又は写真の著作物の原作品又は複製物の所有者その他のこれらの譲渡又は貸与の権原を有する者が、第二十六条の二第一項又は第二十六条の三に規定する権利を害することなく、その原作品又は複製物を譲渡し、又は貸与しようとする場合には、当該権原を有する者又はその委託を受けた者は、その申出の用に供するため、これらの著作物について、複製又は公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)(当該複製により作成される複製物を用いて行うこれらの著作物の複製又は当該公衆送信を受信して行うこれらの著作物の複製を防止し、又は抑止するための措置その他の著作権者の利益を不当に害しないための措置として政令で定める措置を講じて行うものに限る。)を行うことができる。


 そして近い将来、新たに改正されそうな話もあります。たとえば、写真にたまたま美術品などが写りこんでいた場合に権利を制限すべき、だという案が出てきそうです。

日野 孝次朗
​​MENU