総務部門が押さえておくべき 2024(令和6)年施行の法令改正情報

知的財産制度が見直しへ 2024年1月・4月施行の商標法、不正競争防止法等の改正点

月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2024年01月09日
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2024年は、「物流の2024年問題」で注目されている自動車運転者の労働時間の基準の改正や障がい者の法定雇用率の引き上げ、フリーランス保護新法の施行など、さまざまな改正法が目白押しです。本連載では、2024(令和6)年に施行する法令改正情報を4回にわたり解説します。事前に確認し、総務業務に役立てていきましょう。今回は1月1日、4月1日から施行される知的財産権関連法についてお伝えします。

監修◎和田倉門法律事務所 弁護士 野村 彩さん

【1月1日施行】知的財産制度の見直し(商標法、不正競争防止法等の一部を改正する法律)

優先権証明書の写しの提出・オンライン提出

今まで、国際的な知的財産の申請における手続きとしてパリ条約に基づく優先権制度を利用するためには、パリ条約同盟国の知的財産庁(第一国政府)が書面で発行した優先権証明書の原本の提出が必要でした。今後は、第一国政府が電子的に提供した優先権証明書の提出を認めるとともに、次の形式の優先権証明書によるオンライン提出が可能となります。

なお、パリ条約に基づく優先権とは、パリ条約の同盟国(第一国)の者が特許等を出願したあと、所定の期間内にほかの同盟国(第二国)にて同じ内容で出願する場合、新規性、進歩性等の判断に関し、第一国で出願したのと同様の取り扱いを受けることができる権利を指します。他国での特許出願は、翻訳や手続きに時間を要するため、優先権を主張することで、他者に先を越されてしまうといった不利益を解消することが可能です。

【オンライン提出の場合】

  • 第一国政府が書面で発行した優先権証明書をPDF形式に電子化したもの
  • 第一国政府が電子的に提供した優先権証明書(PDF形式)(※1)

【書面提出の場合】

  • 第一国政府が書面で発行した優先権証明書の写し
  • 第一国政府が電子的に提供した優先権証明書をプリントアウトしたもの
※1 第一国政府がPDF形式以外の形式で電子的に提供した優先権証明書を、出願人の手元でPDF形式に変換したものを含む

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