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女性が少ない建築業界に飛び込んだZ世代の加藤暁子さんは、現場監督として入社1年目の新人賞を獲得。現在は人材開発部で新卒採用を担当し、部署全体で年間約3,000人の学生面接をはじめ、内定者研修の企画・運営に携わる。同じZ世代の学生たちをどのように導いているのか、その活躍を紹介する。
取材・文◎武田 洋子
新人賞を受賞後に人材開発部で新たな挑戦
株式会社オープンハウス・アーキテクトは、注文住宅・建売住宅・マンション・総合建築を手掛けるオープンハウスグループの一翼として、中核となる建築事業を担っている。
2019年に入社した加藤暁子さんが同社を就職先として選んだのは、建築業界を目指していたから、というわけではない。就職活動の軸は自己成長だった。志を高く持つ人々と一緒に働ける環境を求めてIT業界やベンチャー企業を回る中、同社に出合いその社風に引かれたのだという。
「やる気があれば若手でもいろいろなチャンスが与えられる半面、ランキングなどの形で、自分が今どの位置にいるのか確認できる、完全な実力主義です。でも、決してギスギスしているわけではなく、選考中にも『他人を蹴落とす人はいりません』とはっきりいわれました。切磋琢磨しつつ、困ったときには必ず手を差し伸べてくれる、そういった社風を選考中に会った社員から感じ、ここで自分を変えたいと強く思いました」(加藤さん)
入社後は現場監督として新人賞を受賞した。最初に目標としていた成果を出したことで一瞬立ち止まり、次に何を目指そうかと思案していた矢先に、これまでの仕事とは全く異質な人材開発部門への異動が決まる。戸惑いもあったが、入社時の「女性の施工管理チームを作りたい」という想いを実現すべく、現場とは違う形で女性活躍へのアプローチが試せる人材開発部に異動。現在は、説明会から始まる一連の採用選考に携わる。新卒採用チーム全体で、年間に約3,000人の学生の面接をするという。
「私が最も深く携わっているのが、内定者の研修です。内定してから入社まで8〜10か月をかけて実施するもので、イベントや入社前教育なども含め、少なくとも月に一度は内定者との接点を設けるようにしています」(加藤さん)
自分の研修時代を振り返りながら、達成感やチームビルディングの楽しさが得られるコンテンツを工夫する。意識しているのは、学生の言動を「否定しない」ことだ。自身もZ世代である加藤さんだが、すでに学生の意見の多様性には驚くことがある。
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