「退職者は裏切り者」の価値観が変化 アルムナイとの関係は、交流から事業を生み出す基盤へと進化
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ハッカズーク(東京都文京区)が運営するアルムナイ研究所は4月27日、「ジャパン・アルムナイ・アワード」の過去5年間の審査結果から、個人と組織の関係性の変化を分析したレポートを発表した。
人的資本経営の広がりを背景に、退職者に対する企業の価値観が変化しており、ネットワークの役割が単なる交流から具体的な事業成果を生む基盤へと進化している実態がまとめられている。
「退職者は裏切り者」からの脱却 アワードに見る意識変化のリアル
レポートによると、2020年以降の働き方の変化に加え、特に2023年に本格化した「人的資本経営」の潮流を契機として、組織におけるアルムナイ(退職者)の位置付けが大きく変化する転換点を迎えた。
過去の受賞企業の事例からも、これまでの「退職者は裏切り者である」という否定的な価値観や、組織と退職者双方にある心理的な壁を払拭する動きがリアルに読み取れる。
たとえば、2021年にグランプリを受賞した経済産業省(東京都千代田区)のOBOG会は「アルムナイは国への想いを失ったから辞めるんだ」という誤解の払拭に貢献。2022年に準グランプリを受賞した三井住友海上火災保険(東京都千代田区)は、発足当初のヒアリングでアルムナイ側にあった「二度と古巣の敷居をまたいではいけない」という認識を変え、「自分たちの意見が社員のプラスになるなら参考にしてほしい」という前向きな関係性を引き出した。
また、ドリームインキュベータ(東京都千代田区)も、以前は社内に一部「裏切り者」と見なす文化が残っていたが、公式にアルムナイとタッグを組むことでカルチャーを大きく変革させている。一度組織を離れ、社外で活躍する人材を「貴重な人的資本」として客観的に捉え直し、対等で新しい関係性を構築しようとする姿勢が企業側に定着しつつある。
みずほFGはアルムナイが4倍に 交流から事業創出を担う基盤へ
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