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【『月刊総務』オンライン勉強会リポート】異業種の総務が集い、他社の取り組みを学び合う場に

月刊総務 編集部
最終更新日:
2022年04月25日
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2022年4月下旬、「月刊総務プレミアム」会員を対象としたオンライン勉強会が開催された。社内の多種多様な課題に向き合う総務担当者にとって、「他社の総務はこんなとき、どうしているのだろう」と思うことは少なくないだろう。今回の勉強会では、業種も規模も経験も違う8人の総務パーソンが集まり、他社の取り組みを学び合った。

取材・文◎武田 洋子

「『月刊総務』オンライン勉強会」開催概要

  • 開催日時:4月19日(火)16:00~17:00(懇親会17:00~17:30)
  • 開催方法:オンライン(Zoom)
  • 参加者
    • Aさん:製造。1,200人のオフィスを管理。総務歴15年。
    • Bさん:小売。営業から管理部門に異動して1年目。
    • Cさん:ソーシャルメディア。出社率は3割以下を維持。
    • Dさん:ITサービス。社内で総務は1人だけ。
    • Eさん:再生可能エネルギー。オフィスには現在200人。今年中に100人増える予定。
    • Fさん:製薬。総務歴約100年。
    • Gさん:製造。社員40人。これまで総務部はなく初めての立ち上げ。
    • Hさん:ICTサービス。社員500人。営業からの異動で総務歴は約6年。
  • ファシリテーター:月刊総務代表 豊田 健一

テーマ1:オフィスにおけるコミュニケーション

リモートとリアルのハイブリッドな働き方が浸透するに伴い、オフィス改革は多くの総務部門にとって喫緊の課題となっている。1,200人の社員が在籍するオフィスを仕切るAさんも、ABWを念頭にフリーアドレスの導入を検討していた。ところが、「自席は残してほしい」との反発が噴出し、改革は難航しているという。管理部門と現場の衝突には共感する声が上がったが、他部門との円滑なコミュニケーションを確立するために普段から心掛けていることはあるだろうか。

「とりあえず総務を認識してもらうため、普段から社員にはよく声を掛けています。社員200人なので顔はみんな、知っていますし」(Eさん)

「うちはさらに小規模で社員40人。コミュニケーション不足や反発はマンパワーで乗り切っています。たとえば社内SNSを推進するにあたり『今さら必要?』というベテラン社員が多かったのですが、私が1対1で使い方を丁寧に教えて回り、利便性に納得してもらいました」(Gさん)

独自メディアで情報発信。他部署と円滑な関係を築く

規模が大きくなっても日頃の声掛けで各部署に顔見知りがいると協力してもらいやすい。また、総務の仕事を理解してもらうために社内留学のように「体験デー」を作ったり、総務独自のメディアで業務内容や目的を発信している会社もあった。

Cさんの会社ではSlackに総務発信のチャンネルを作り、社員との窓口にしている。誰でも必要な情報に速やかにアクセスできる体制を整え、業務を知ってもらう段階よりさらに進んだ、双方向での密なコミュニケーションを実現しているわけだ。

「みなさんのお話を聞いていて、きめ細かく発信していくことの重要性にあらためて思い至りました。特に毎日出社できない今だからこそ、積極的なコミュニケーションをはかっていかなければいけませんね」(Aさん)

抵抗勢力を完全になくすことは難しいが、「レイヤーごとに対応を分け、たとえば実行部隊となる現場には事前アンケートなどのエビデンスで感情的なリアクションを防ぎつつ、着地点を見つける」(Bさん)ことは有効だ。しかし、特にオフィス改革については、全社員の意見を反映させることは現実的でなく、経営陣と共に目的・方針を定めたら貫くことが必要だという声も出た。ABWもまず体験してみると、メリットの大きさに気付く可能性は大いにある。

ある大手企業では、もっとも抵抗の強かった部署から新オフィスに移動させてみたところ、慣れるに従い反対の声は消えていったという。日頃から総務を身近に感じてもらうための布石は打ちつつ、ときには信念を持って強行した方がいい場面もあるようだ。

テーマ2:業務の属人化をどう防ぐか

集合写真
勉強会のようす

業務の属人化もまた、総務部門が抱える定番の課題と見え、ほぼ全員から「うちも属人化が進んでいる!」との声が上がった。その弊害が顕在化するのが進まないDXだ

「各部署に統一ルールがないので、ツールを入れた際の問題点がバラバラで頓挫。ツールより先にルール統一が必要」「業務マニュアルは作ってあるがもはや誰も読んでいない」という嘆きの中で、「属人化とは、面倒なことを面倒なやり方で行っているせいで、簡単にバトンタッチできなくしている状態」という言葉には一同、深く納得した。

ではどうしたらよいのかといえば、いったん業務を全社で一つずつ棚卸しするしかないというのが、一致した結論だ。これから動くという人には、すでに経験しているグループからのさまざまなアドバイスが並んだ。

「ジョブローテーションを進めるためにもプロジェクトを発足し、同じソフト、同じフォーマットで業務フローを作るといい。ワードだと書式にばらつきが出てしまうので、ソフトをお勧めします」(Hさん)

「当社ではIT戦略部と協力した上で、各部署にDX推進を交渉中です。日常業務に加え業務の棚卸しが必要になるので『うちはこのままでいいよ』という部が必ず出てきますが、粘ることが肝心。するといつか必ず、同じ部署内で業務が重複していたことが明るみに出るなど、『やって良かった』という結果が伴います」(Dさん)

全社統一マニュアルでDXを阻む属人化を脱却

DX先駆者のCさんは、全社統一でマニュアルが完成したら、そこから日々更新していくことも重要になると指摘する。形骸化させず、誰が休んでも仕事に支障がないように、常に最新情報をフォーマットに落とし込んでいくのだ。Fさんは非属人化に向けて改革の最中にあるが、その中で実践したコツを語った。

ベテランと若手がパートナーを組むことで属人化を防いでいるという会社もあった。全社が横断的に取り組まなければ、DXは実現できない。そして総務部門こそ、横断的なプロジェクトの要となる存在なのだ。

SDGsやBYODに関する情報交換も

1時間はあっという間に過ぎ、最後は、社内コミュニケーションツールの使い方やSDGsへの取り組み、BYOD(個人デバイスを使った業務)の許容範囲など、本当はもっと深堀りしたい情報を急ぎ足で交換し、初回の勉強会は幕を閉じた。

参加者の方々からは、「DXを進めるヒントを得られました」「総務メディアを作ってみます」「一歩ずつ課題に挑み、次回までに何か報告できるようにしたいです」など、この日の交流が刺激になったという感想が語られた。

この勉強会は、今後も不定期に開催される予定。「月刊総務プレミアム」会員のみなさんは、ぜひ参加してみてはいかがだろうか。

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