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人事制度で組織力が30%アップする【第5回】運用編:人事制度の運用編:目標達成力を磨く

2020年05月22日

 前回は目標設定のやり方についてお話をしました。今回は設定した目標をどう達成していくかについて解説していきます。

■なぜ目標を達成できないのか

 目標設定しても、なかなかその目標が達成できない理由として、実際に120社を指導してきた経験から、次の5つのことがいえます。

(1)設定した目標を忘れてしまう
 これが意外と多いのです。目標設定したら、その目標をすぐ机の中にしまってしまい、一切見ないという話をしばしば聞きます。「〇〇さん、今年の目標は何ですか」と聞くと、「覚えてないのでちょっと待ってください。資料を見てきます」という会話がこれを物語っているでしょう。「目標設定をする」こと自体が目的となって、「目標を達成する」という本当の目的を忘れてしまいがちです。これでは目標は達成できませんね。

(2)チェックをしてない
 これは、チェックをするという習慣がなく、「いつチェックするのか」というタイミングを決めてないということです。それと、最初はチェックする気があっても、だんだんと忙しくなってそれどころではなくなるということもあります。

(3)上司が部下の目標達成に対して関心が少ない
 これも職場でありがちなことです。上司も自分のことで精一杯であり、部下の目標に対して関心を寄せることが少ないのです。部下の目標を達成させることが上司の役割であると考えている人が少ないといえます。

(4)トラブルや問題が発生すると、あきらめてしまう
 自分に思いがけないトラブルや困難が発生すると、最初に立てた目標を達成しようという意思が弱まります。これはビジネスにおいては致し方ありませんが、ビジネスおいてトラブル困難は日常茶飯時です。これをどうやって乗り越えるかが目標達成するかの鍵となります。

(5)自分への動機付けが弱い
 なんとなく目標設定をした、という人は少なくありません。「是が非でも達成をしたい」という真剣さがないと人間的な成長が難しくなります。

■目標達成力を磨くには

 それでは、以下に目標達成力を磨く7つの方法をまとめます。

(1)目標を忘れない仕組みを持つ
 いちばん簡単な方法は、自分の目標を壁や自分の机の見えるところに貼るなど、常に視界に入るようにすることです。よく生産工場に行くと、至る所に目標や注意事項が貼ってありますが、それはいつでも忘れないようにするためです。目に入れば、それを実行できますから。さらに、自分の使う手帳やノートに目標を貼書き込んでおくことも効果的です。

(2)定期的に目標をチェックする仕組みを作ろう
定期的に目標をチェックするということが、目標達成する一番の近道です。私が実践している方法は、毎月、毎週、毎日に行う3つのチェックです。月の初めに、先月の反省をして、今月の目標を設定します。同様に週の初めには、先週の反省をして、今週の目標を設定します。毎日も同様です。これを習慣付けることがとても大事です。

 後述しますが、一人だとどうしてもチェックを怠ってしまいます。それを防ぐには上司や先輩や同僚を巻き込んで、お互いにチェックするような仕組みを作るとよいでしょう。毎月ミーティングを行い、上司と部下がミーティングを通して、チェックをしてる会社も増えています。

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(3)毎日の仕事の計画を綿密にやろう
 毎日の仕事の成果があなたの年間の目標達成につながります。特に毎日の仕事の計画について話をしたいと思います。

 仕事に取り掛かる前に「目的」「内容」「出来栄え」「いくらで」「いつまでに」の5つの視点をノートに書きましょう。これは前回の記事にも書いています。特に重要なのが、「出来栄え」と「期限(いつまでに)」です。出来栄えというのは、その仕事がどのような状況で終えていたいかということ。営業であれば、「今月は、売上〇〇〇万円を達成する」、事務であれば、「〇〇という状態にしている」という視点で明確にしてください。また、期限を明確にせずに、仕事を進めている方が多いようですが、必ず自分でデッドラインを決めて、いつまでにやるかを手帳や計画書に書き込んで進めましょう。

(4)1日の最後に、もうひと踏ん張りの仕事しよう
 1日の仕事を終えて帰る前に、もう一つやってみようかという「踏ん張った仕事」をやりましょう。それというのも、踏ん張った仕事というのは、あとから振り返ってみると自分の成長につながったということが実は多いのです。成長というのは、毎日の普段の努力の蓄積だといえます。こうした一人ひとりのちょっとした積み重ねが自分の成長、ひいては会社の成長発展につながっていくのです。「よっしゃー、最後にもう一つ、これをやってみようじゃないか」という自分自身を鼓舞する言葉や姿勢が自分の成長を後押しします。

(5)時間予算という考えを持とう
 時間というのは、われわれの共通財産です。1日は24時間、1440分あります。これを生かすも殺すも自分の時間管理次第です。意外と時間管理に無頓着な方が多いようなので、私が実践している時間管理術を教えます。

 それぞれの仕事の単位ごとに、先ほど説明した、仕事の目的、内容、出来栄え、期限をまず決め、それに沿って、おおよその時間を設定します。私はストップウオッチを使って、ゲーム感覚でやっています。それが仕事に勢いをもたらします。意識せずに1時間やるより、その時間内で仕事を終えようと思ってやるかで、成果は2、3倍増加します。本当です。

(6)1日の反省をしっかりしよう
 1日終わった時点で、何ができて、何がうまくいかなかったことを反省しましょう。今日やりたかった計画に対して、どんなことができたのか、反対に思うようにできなかった、あるいは全くできなかったといったことを書き出します。その際、できたことに対してもできてないことに対しても理由をはっきり書きましょう。できたことを次にもできるようにするために再現できるポイントをはっきりさせるためです。反対にできなかったことに対しては、 やり方がわからなかったのか、知識が足りなかったのか、 何かトラブルがあったのかを書き出します。

 今日やったことに対して、少し手を加えて明日の仕事に生かしていく。その改善が、明日の良い仕事につながっていきます。継続はものすごい力となるので、これを365日やっていけば、自然とその人の成長が見込まれます。これを私は「一日一行動改善運動」と呼んでいます。

(7)自分以外のパートナーと一緒に成長しよう
 多くの仕事は、いろんな人との協力や関係で成り立っています。よって一人で仕事をやっていても、なかなか成果が出ないときには、上司をうまく活用して目標達成に臨むことが賢明です。自分から積極的に仕事の相談を持ち掛けるということです。上司も部下からの相談には積極的に協力してくれることでしょう。

 最近では1on1ミーティングなどを毎月、実施する会社もあります。上司だけではなく先輩や他部署の人たちを巻き込み、一緒になって目標達成を通じて成長しましょう。

大竹 英紀
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