新しい仲間を組織になじませ戦力化するオンボーディング

現場任せにしない手厚い施策で完全リモートでも帰属意識を向上 —— 株式会社メルカリ

月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2022年11月17日
gs221117100-0

株式会社メルカリは、毎月2回、入社者を迎えている。それぞれ15人〜30人で、4月と10月以外は中途採用者だ。完全なる在宅勤務を選べる同社では、入社以来1度も実際に会ったことがないという人もいる。自由な働き方と会社への帰属意識を両立させる、同社のオンボーディングについて取材した。

取材・文◎武田 洋子

コロナ禍で内容を見直しより緻密なプログラムへ

フリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・運用を行う株式会社メルカリは昨年9月、「Your Choice」を宣言した。パフォーマンスやバリューが最も発揮しやすいワークスタイルを従業員が自ら選択できる制度で、現在は日本オフィスを拠点とする従業員の九割がリモートワーク勤務を活用し、そのうち約1割の従業員は1都3県以外の地域から勤務する。社内アンケートの結果では、9割が「個人のパフォーマンスが促進された」と回答するなど、評価は高い。同社のオンボーディングについて、L&D(Learning Development)Teamの細谷杏さんに聞いた。

株式会社メルカリ L&D(Learning&Development)Team 細谷 杏さん
株式会社メルカリ
L&D(Learning&Development)Team
細谷 杏さん

「当社は従業員間のコミュニケーションが活発な社風で、コロナ禍以前のオンボーディングは1日だけ、座学とウェルカムランチという内容で十分機能していました。システムよりもコミュニケーションで補完するイメージです」

ところが、コロナ禍で入社後そのままリモートワークへ移行するようになり、対面のコミュニケーションは激減。「人とかかわれず、孤立感が深まる」という入社者の声を受け、オンボーディングのプログラムを見直した。

1日だったプログラムを2日に延長。初日は出社後の顔合わせとオリエンテーションを終えると、午後は各自労務規定やパソコンの設定など、1人で進められる部分を動画視聴で進める。2日目はメルカリのカルチャーやバリューを伝える内容で、こちらもオンラインだが、画面上で顔を合わせる集合研修の形を取る。

「カルチャーやバリューは従来、人から人へ自然に伝わっていく感覚知だったのですが、オンラインで伝えるために、毎回CHRO(最高人事責任者)が出席して研修を行います。ここはあえて動画にはしていません。オンボーディングが一方通行の無機質なものになってはいけないので、双方向で質疑応答できるよう、CHROには毎月必ず時間を取ってもらいます」

続きは「月刊総務プレミアム」会員さまのみ、お読みいただけます。

  • ・実務や法改正の解説など、情報価値の高いWEB限定の有料記事が読み放題
  • ・デジタルマガジンになった『月刊総務』本誌が読み放題
  • ・『月刊総務』本誌を毎月の発売日にお届け
  • ・当メディアが主催する総務の勉強会や交流会などのイベントにご優待
  • ・スキルアップに最適なeラーニングコンテンツが割引価格に

※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。

プロフィール

logo@4x


月刊総務オンライン編集部

「月刊総務オンライン」では、総務部門の方々に向けて、実務情報や組織運営に役立つニュース、コラムなどを平日毎日発信しています。また、「総務のマニュアル」「総務の引き出し」といった有料記事や本誌『月刊総務』のデジタル版「月刊総務デジタルマガジン」が読み放題のサービス「月刊総務プレミアム」を提供しています。


関連記事

  • レンタカーの安全運転管理も可能! コストを抑え、車両管理にかかわる日常業務の負担を減らす方法 PR
  • 食で社員を応援! 総務が値段を決められる自由さがポイント。豊富なアイテムがそろうミニコンビニ PR
  • 何となくで選んでない? 実は重要なオフィスの「照明」。空間に合った明るさや色味が与える効果 PR

特別企画、サービス