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日本のDXが進まない。多くの企業が「着手している」といいながら、なぜ変革に至らないのか。企業のデジタル変革をコンサルティング・教育で支援する鈴木康弘さんに、DXの本質や成功に導くアプローチ、必要な人材の資質や育て方などについて、幅広くうかがった。ここではDX人材育成のポイントと、DXがもたらす未来について紹介する。
取材・文◎武田 洋子
DXの本質と進め方 変革の中心は技術よりも戦略立案と人材育成(1)はこちら
DXの本質と進め方 変革の中心は技術よりも戦略立案と人材育成(2)はこちら
DX人材を育てるのは挑戦できる社風と教育の場
デジタルスキルとは、基礎から先端技術、システム構築などを理解する能力だが、実はこうした教育はすでに小学校でも取り入れられており、近い将来、デジタルスキルを最初から備えた世代が入社してくる。彼らに必要なのは、ビジネス変革スキルだ。リーダーシップやスタートアップ、CX(顧客体験)デザインスキルなどがそれに該当する。
「そうしたビジネス変革スキルを身に付けるには、『挑戦する風土の醸成』と『場の提供』が必要です。失敗を恐れず、好奇心を持ち、自分で考えてすぐに行動し、周囲を巻き込む。これを果敢に実行できる空気が、社内になくてはなりません。また、教える場としてスタートアップ思考教育や動画を使ったスキル教育を定期的に行い、育てる場としては上司に同行させたり外部人材と交流させたりします。総務部門のみなさんなら、こうした場づくりができるのではないでしょうか。総務のルーティン業務は自動化して、ヒトにしかできないこうした領域に業務を集中させることが、速やかなDX人材の育成につながります」
外部の力を適度に借りることは有効だ。経験の浅い自社リソースだけでがんばるのは限界がある。ただし、繰り返しになるが、丸投げはDXの社内定着を阻害する。外部サポーターの選定ポイントも聞いてみよう。
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