社会の変化に合わせて進化する「WELL認証」 最新版より短期間で取得できる3つの評価制度とは

アクセスランキング
前回「3年間の平均ROIが360%? 築約40年建物の価値も向上? 『WELL認証』取得のメリット」では、WELL認証が注目される背景や、評価項目、取得するメリットについて解説しました。今回は、「WELL認証」の種類について見ていきます。
社会の変化に対応し、WELL認証も見直しや追加が行われている
近年、オフィスも昔に比べて大きくさま変わりしてきました。座席が固定席からフリーアドレス、仕事の内容に応じて働く場所や時間を選択するABW導入、リモートワークなども導入され働き方そのものが大きく変化しました。WELL認証も社会の変化に対応すべく、2014年10月にv1を発表してから、2018年5月にv2pilot、2020年9月に最新版であるv2が発表され、オフィスの働き方や企業の取み組みに合わせて項目の見直しや追加が行われています。WELL認証の評価項目はSDGsとの親和性も高く、最新版ではカーボンニュートラルなどの取り組みについても評価項目が追加されました。
WELL認証の運営は、米国のIWBI(International WELL Building Institute™)がシステムの設計や評価制度の策定し、審査および認証は、GBCI(Green Business Certification Inc.™)が請け負っています。
WELL認証は前回述べた通り、「空気、水、栄養、光、運動、温熱快適性、音、材料、こころ、コミュニティ」の10個のコンセプトからなる100以上の評価項目から構成されており、医学的・科学的エビデンスを基に基準化されています。評価項目は大きく「必須項目」と「加点項目」とに分かれています。
必須項目については全24項目あり、全て取得が認証の条件になっています。中には健康重視もあって、屋内禁煙が義務付けられています。加点項目については全94項目あり、取得点数に応じてランクが付与されます。ランクは4段階に分かれており、40点以上でブロンズ、50点以上でシルバー、60点以上でゴールド、80点以上でプラチナが付与されます(図表1)。
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。