テレワーク時代のマネジメント術

テレワークにおけるチームビルディングとコミュニケーションのポイント

株式会社パーソル総合研究所 執行役員 髙橋 豊
最終更新日:
2022年01月07日
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新型コロナウイルス感染症対策として、企業にテレワークが導入され、人流抑制に大きく貢献するとともに新しい働き方として認知されました。物理的環境が整備され、テレワークが定着しつつありますが、対面でのコミュニケーションが減り、相手が見えないリモートでのマネジメントの難しさを感じている方も多いのではないでしょうか。テレワーク下では、さまざまな要因によってメンバーの不安感や孤独感が増大したり、生産性が落ちたりします。一方で、生産性やエンゲージメント、求心力が上がったりします。この違いは、マネジメントが機能しているかどうかに起因しています。ここでは、テレワークにおいても、チームが最高のパフォーマンスを上げられる手法を紹介します。

日本人が陥るチームビルディングの問題

「日本人は組織戦が得意だ」ということがよくいわれます。しかし、本当にそうでしょうか。もし得意ならば、スポーツの世界でもっと世界レベルの大会でチームスポーツが良い成績を出しているはずです。その際に良い成績が出ない理由を体格などの差のせいにしますが、体格のハンディキャップを乗り越えて成績を出している国やチームも存在します。また、企業の世界でも同様に成果が出ないことをリーダーシップなどの差のせいにします。本当にそうでしょうか。

私は、日本人は「ある条件」をクリアしたときのみ、チームスポーツで抜群の強さを発揮すると思っています。その条件とは、チームメイトが「同じ釜の飯を食っている」ときです。寮生活や長期の合宿生活で寝食をともにし、お互いに「あうんの呼吸」がわかるという状態に至ったとき、日本人のチームはすばらしい成績を残しています。

古い例になりますが、1964年の東京オリンピックでソ連を破って金メダルを取り、「東洋の魔女」の異名を誇った女子バレーボールチームがあります。彼女たちは日本代表でしたが、同時にほぼ全員が日紡貝塚という実業団でもあり、繊維工場の女性従業員として毎日早朝からともに働き、終業後に深夜まで練習をし、同じ寄宿舎で眠っていたのです。チームを金メダルに導いた大松博文監督は、同じ工場の庶務課長でした。驚異的なチームワークは、まさに「同じ釜の飯」から生まれたのです。

同じようにラグビーのワールドカップで、日本代表は2015年と2019年に好成績を残しました。この2年に共通しているのは、大会に向けて半年以上の合宿をしていることです。最近の例では、2020年東京オリンピックで銀メダルを取った女子バスケットボールチームです。彼女たちも2020年11月から7回の合宿を経て、オリンピックに臨んでいます。

まさに「同じ釜の飯を食った」ことによる日本的な勝利パターンだったといえるでしょう。

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著者プロフィール

株式会社パーソル総合研究所 執行役員
髙橋 豊

大手建設会社での総務人事担当、電気メーカー子会社での採用および研修担当を経て、株式会社日本能率協会コンサルティングに入社し、大手IT企業などを対象に1,000 を超える事案のコンサルティングを経験。トーマツイノベーション株式会社(現・株式会社ラーニングエージェンシー)の講師派遣研修事業の責任者を務めたあと、現職に就任。著書に『テレワーク時代のマネジメントの教科書「 見えない部下」をどう管理するのか?』などがある。

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