総務のマニュアルオンラインのメリットを生かす ニューノーマル時代の採用術

オンライン採用における書類・面接選考のポイント

株式会社ビジネスリサーチラボ 代表取締役 伊達 洋駆
最終更新日:
2022年06月08日
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新型コロナウイルス感染症の感染拡大をきっかけに、オンライン採用を導入した企業も少なくないのではないでしょうか。今後感染症が収束したとしても、オンライン採用は残り続けるはずです。ここでは、書類選考における注意点のほか、面接の基本的な流れ、候補者への情報提供について解説しましょう。

書類選考のポイント

2015年から、従業員50人以上で手書きの履歴書の提出を求める企業は、一時と比べるとさすがに減りました。しかし、採用において書類選考は行われており、その慣例はオンライン採用でも引き継がれています。

書類選考を行う際、どこをどのような基準で見極めているか。その判断方法はどのような根拠によるものか。こうした質問を受けると、答えに困る企業は少なくないでしょう。

初めに、書類選考が本当に必要かを考える必要があります。「念のために出してもらおう」という姿勢は問題です。なぜなら、書類を出すことは候補者にとって負荷であり、応募を妨げる要因になるからです。募集に苦しむ企業であればあるほど、応募時に最低限の情報を得るだけにとどめ、書類選考は行わない方がベターです。

他方で、必須となる人材要件を書類で判断できるのであれば、書類選考も役立ちます。たとえば、統計分析のスキルが必須となる仕事において、過去に書いた分析レポートの提出を義務付けるようなケースです。レポートを見れば、分析の能力がわかります。

書類選考に関連して、注意が必要なことがあります。選考時の書類には、候補者のさまざまな情報が含まれています。書類を見るだけでも、候補者の人となりを推論できます。

そのため、書類を面接前に見ることは避けましょう。書類から想起したイメージに引きずられるからです。確証バイアスといって、面接が自分のイメージを確認するだけの時間になってしまうのは残念です。

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著者プロフィール

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株式会社ビジネスリサーチラボ 代表取締役
伊達 洋駆

神戸大学大学院経営学研究科 博士前期課程修了。修士(経営学)。2009年にLLPビジネスリサーチラボ、2011年に株式会社ビジネスリサーチラボを創業。組織・人事領域を中心に、民間企業を対象にした調査・コンサルティング事業を展開。研究知と実践知を活用した「アカデミックリサーチ」をコンセプトに、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供している。近著に『現場でよくある課題への処方箋 人と組織の行動科学』(すばる舎)など。

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