最終更新日:2010年03月07日
引越作業では、事前にできるものは出来る限り済ましてしまい、いかに当日作業を軽減させるか、いかに当日作業をスムーズにできるかが勝負である。当日は引越作業だけでなく、その後に電源や電話の設備工事や什器搬入作業が待ち構えている。少しでも引越作業に係る工程を短くすることが大切な事項となる。そのためには、不要書類を中心に、当日までに廃棄してしまう事前廃棄作業、当日まで業務で使用しないものを梱包してしまう事前梱包作業を実施する。部門の調整や了解が必要だが、是非とも実施しておきたいものである。
●梱包
事前梱包とは、引越当日以前に梱包作業を行ってしまうことである。当日作業の軽減化を図るために行う。実施時期は、ナンバリングのされた新レイアウト図面が作成され、ガイダンスを行って、ルールの徹底が行われてから実施すべきである。また、必要充分な量のダンボール箱やラベルも入手しておく。事前梱包を行う際の注意点は、梱包物の保管場所である。通常は、会議室をつぶしてそこに保管しておくことになる。会議室の利用状況を鑑みて場所を決定していく。また、積み方によってはつぶれてしまうこともあるので、重たいものは下に、軽いものを上にして積み重ねる等の注意をしておく。通路に置く場合は、通常の通行や引越作業の支障にならないような場所に置いておく。
●廃棄
事務室内の不要な什器や備品、書類を廃棄するには大きなきっかけが必要である。その意味合いからも、ビル移転やレイアウト変更は絶好の機会となる。この機会を利用し、廃棄キャンペーンと銘打って大規模な廃棄作業を展開すべきである。廃棄のタイミングであるが、引越作業の軽減化を図るのであれば、是非とも引越日の1週間前迄に事前廃棄を行うべきである。事前廃棄を行っておくと、必要最小限の物品の移動になり引越コストの低減が図られ、不要物品や什器がなくなることにより、当日の梱包作業や移動作業の円滑化が図れる。また、事前廃棄することにより、その段階で、ある程度整理整頓がなされ、当日の梱包作業の軽減化が図られる。さらに、会社として始めて引越を経験する場合などは、事前廃棄作業により、引越当日の作業の大変さが実感でき、事前梱包作業へと繋がる。特に、書庫の事前廃棄は徹底的に行っておくことが必要である。
(執筆:『月刊総務』)
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