コラム

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リベラルアーツとは何か?
〜さあ、リベラルアーツ/教養研修をはじめよう!(第2回)

2013年12月10日

皆さん、こんにちは。
前回は「リベラルアーツとは何か?」というタイトルで"リベラルアーツの定義"を紹介しました(ちょっと難しかったですか?)。

今回はそれをふまえ、「で、結局のところリベラルアーツって何なの?」をもっと分かりやすく、皆さんにとって身近な話題を具体的に挙げながらご説明したいと思います。

前回、「リベラルアーツとは『物事を学ぶ際に基礎となる学問』あるいは『私たちが知的活動を行う際の土台となる基礎的学問』である!」と書きました。

では、私たちにとって身近な「知的活動」って何でしょうか?
企画の立案、問題発見、原因分析、上司へのプレゼン...などなど。
そうです。どれもが頭を使う「知的活動」ですね。

ところで、皆さんはこれらを行う時に"あるもの"を使いませんか?
(えっ、"あるもの"って何かって?)
...「フレームワーク」や「思考のテンプレート」です。

ロジックツリー、5Forces、3C、7S、バリューチェーン...などなど。
皆さん知っていますね。「使ったことある!」という人もいらっしゃると思います。
これらのフレームワークの中に「MECE(ミーシー/ミッシー)」というのがあります。

MECEとは、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveのこと。
「重なりが無く、漏れがない」状態を言います(ファクトやアイディアを列挙するときは「モレ無く、ダブりなく」挙げることが必要)。

私がこの言葉を知ったのはコンサルタントの卵の時。
「ほー、なるほど」という顔つきの同僚たちを横目にしながら「ああ、あれのことか」と思ったのを今でも憶えています。

というのも、私にとってこの「重なりが無く、漏れがない」は少しも目新しく無かったからです。


フランスにデカルトという哲学者がいました。
彼は真理を見つけるためには次の4つを守らねばならない、と言いました。

【デカルトの4つの規則】
1.明晰なものだけを判断に含め、それを真とする(明証の規則)
2.できるだけ小さな部分に分ける(分析の規則)
3.思考を順序に従って導く(総合の規則)
4.見落としが無いか、網羅性を確認する(枚挙の規則)

明晰なものだけを対象とし(⇒重なりが無く)、網羅性を確認する(⇒漏れが無い)。
まさにMECEですね。

このように、リベラルアーツは「私たちが知的活動を行う際の土台となる基礎的学問」として、私たちの日常生活の中で実際に使われ(応用され)ているのです。

こんなふうに見ていくと、リベラルアーツのイメージも「そうねぇ、何だか難しそう」から「なんだ、そういうことか!」(笑顔)に変わるのではないでしょうか。


【これだけを理解しておこう】

★リベラルアーツや教養は「古臭く」ない。「実用に役立たない」ものでもない。形を変えて「現代」に生き、「私たちの生活」に溶け込んでいる!

ね。リベラルアーツって案外身近で面白いものだと思いませんか?
次回は「リベラルアーツ教育が注目されている理由」についてお話ししたいと思います。

今日はこの辺で。
そして、次回をお楽しみに。

(本内容は、中沢努「仕事で使うための教養教育?リベラルアーツ研修/教養研修の手引き」に加筆して作成されました)

<自分を高め、教養を身につけるための読み物>
◆たまには内省してみよう?自滅する無意志者 http://profile.ne.jp/w/c-38053/
◆12か月で学ぶ哲学用語 プラトンの「ドクサ」http://profile.ne.jp/w/c-57370/

<お知らせ>
本コラム筆者が行っている教養研修・リベラルアーツ研修を、以下のメディアが取り上げて下さいました。
◆ NHK 『首都圏ネットワーク』(総合テレビ/関東地方向けニュース番組)?2013年5月29日
◆ 東京新聞 『こちら特報部』「ビジネスマンよ 哲学を学べ 狙いはリーダー育成」 ?2013年7月7日

<筆者プロフィール>
★人間を深く考える専門家 http://bit.ly/1jlDf0j
★ご質問、歓迎します。お気軽にどうぞ。http://j.mp/LNYGWy

中沢 努
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