総務のトピックス

【復旧・復興支援】:

熊本地震の復旧・復興支援のための税務・会計/労務関連FAQ(AKJパートナーズ)

2016-04-23 19:57

本コンテンツは「復興支援無料相談ページ」開設後に、同コーナーへ移管することを予定しております。
(情報は2016年4月22日時点としております)
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相次ぐ熊本地震の発生におきまして、災害に遭われた皆様方には、心からお見舞い申し上げます。

今回の震災におきましては、5年前の東日本大震災の教訓からか、各省庁からの災害発生時における被災に対応するための情報は、比較的迅速に提供されています。ただ、各省庁より様々な情報が迅速に提供されているとはいえ、それらの情報はあちこちに点在し、数も多く、混乱も予想されます。

私ども税理士法人AKJパートナーズでは、いち早く各種のご不安、ご相談の参考情報として、企業の経営者、管理部門担当者の方々のために、被災対応や復興の時々で生じる疑問について、整理、掲載させていただきました。従来からの災害時における取扱い、及び平成28年4月22日時点で公表された内容につき、一部主要な内容の抜粋とはなりますが、ご活用いただけますと幸いです。

一日も早い復興を心より願っております。


【税務・会計】

<所得税・法人税等の申告期限>
Q:所得税・法人税等の申告期限納付期限が延長される可能性はありますか。

A:東日本大震災の時には、地域を定めて申告期限を延長する対応がとられました。今回も4月22日に国税庁より、平成 28 年4月 14 日以後に到来する申告・納付等の期限が、全ての税目について自動的に延長されることが公表されています。
https://www.nta.go.jp/kumamoto/topics/saigai/pdf/joho06.pdf
従来より、災害により申告・納税等をその期限までにできないとき(交通途絶等)は、所轄税務署長に申請しその承認を受ける方法が考えられます。申告期限は、その理由がやんだ日から2ヶ月以内の範囲でその期限が延長されます。なお、福島県下では平成27年3月31日まで申告期限が延長されていた自治体もありました。


<復旧費用>
Q:災害により被害を受けた当社の固定資産について支出した費用に係る法人税の取り扱いはどのようになりますか。

A:(1)被災資産についてその原状を回復するための費用は、修繕費となります。(2)被災資産の被災前の効用を維持するために行う補強工事、排水又は土砂崩れの防止等のために支出する費用について、修繕費とする経理をしているときは、この処理が認められます。(3)被災資産について支出する費用((1)又は(2)に該当するものを除きます。)の額のうち、資本的支出か修繕費か明らかでないものがある場合、その金額の30%相当額を修繕費とし、残額を資本的支出とする経理をしているときは、この処理が認められます。これらの取扱いは、事業を営む個人においても同様となります。


<災害見舞金(従業員)>
Q:災害により被害を受けた当社の従業員に対して支給する災害見舞金に係る法人税の取り扱いはどうなりますか。

A:法人が、災害により被害を受けた従業員等又はその親族等に対して一定の基準に従って支給する災害見舞金品は、福利厚生費として損金の額に算入されます。事業を営む個人においても同様に取り扱われます。


<災害見舞金(法人)>
Q:当社の取引先に対して支給する災害見舞金に係る法人税の取り扱いはどうなりますか。

A:法人が、被災前の取引関係の維持・回復を目的として、取引先の復旧過程においてその取引先に対して行った災害見舞金の支出、事業用資産の供与等のために要した費用は、交際費等に該当しないものとして損金の額に算入されます。


<無利息貸付>
Q:当社の取引先に対して、無利息で金銭を貸し付けた場合における法人税の取り扱いはどのようになりますか。

A:法人が、災害を受けた取引先の復旧過程において、復旧支援を目的として低利又は無利息による融資を行った場合における通常収受すべき利息と実際に収受している利息との差額は、寄附金に該当しないものとされます。


<製品の無償提供>
Q:被災者救援目的で自社製品を無償にて提供した場合における法人税の取り扱いはどうなりますか。

A:法人が、不特定又は多数の被災者を救援するために緊急に行う自社製品等の提供に要する費用は、寄附金又は交際費等に該当しないもの(広告宣伝費に準ずるもの)として損金の額に算入されます。


<災害損失金の繰越>
Q:災害により当社の棚卸資産及び固定資産について多額の滅失損が生じましたが、何か法人税法上の手当はありませんでしょうか。

A:法人の各事業年度開始の日前9年以内に開始した事業年度において生じた欠損金額のうち、棚卸資産、固定資産等について災害により生じた損失に係るもの(災害損失欠損金額)がある場合には、その事業年度が青色申告書を提出しなかった事業年度であっても、その災害損失欠損金額に相当する金額は、その各事業年度において損金の額に算入されます。


<災害見舞金、個人>
Q:個人が支払いをうける災害見舞金に係る所得税の取り扱いはどのようになりますか。

A:個人が支払いを受ける災害見舞金で、その金額がその受贈者の社会的地位、贈与者との関係等に照らし社会通念上相当と認められるものについては、課税しないものとされています。


<無利息貸付>
Q:勤務先から無利息で金銭を借り入れた場合における所得税の取り扱いはどのようになりますか。

A:災害により臨時的に多額な生活資金を要することとなった役員又は使用人が、使用者からその資金に充てるために低利又は無利息で貸付けを受けた場合に、その返済に要する期間として合理的と認められる期間内に受ける利息相当額の経済的利益は、課税しなくて差し支えないこととされています。


<被災事業用資産の損失>
Q:災害により個人事業主の有する棚卸資産及び固定資産について多額の滅失損が生じた場合、何か所得税法上の手当てはありませんでしょうか。

A:事業を営む個人のその年の前年以前3年内の各年において生じた純損失の金額のうち、棚卸資産、固定資産等について災害により生じた損失に係るもの(被災事業用資産の損失の金額)がある場合には、その損失の生じた年分が青色申告書を提出しなかった年分であっても、その被災事業用資産の損失の金額に相当する金額は、その年分の総所得金額等の計算上控除することとされています。


Q:災害を受けた個人事業主ですが、税金に関する手続の概要を教えてください。

A:個人事業主の災害に関する手続の概要は、こちらをご参照ください。
災害(地震、風水害、雪害等)により被害を受けた皆様へ
https://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h25/saigai/index.htm


Q:今回の地震に関して国税庁よりFAQが公表されたと聞きましたが、どのような内容でしょうか。

A:今回の地震に関する税務上の措置のFAQについては、こちらをご参照ください。
平成28年4月の熊本地震災害により被害を受けられた方の税務上の措置(手続)FAQ
https://www.nta.go.jp/kumamoto/topics/saigai/pdf/joho05.pdf


Q:災害に関する各税目ごとの取扱いを教えてください。

A:災害に関する各税目ごとの取扱いについては、こちらをご参照ください。
災害に関する主な税務上の取扱いについて
https://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/atsukai/index.htm


Q:平成27年分の所得税・消費税について振替納税がされることになっていますが、納税を猶予してもらうことはできますか。

A:平成27年分の所得税・消費税の振替納税を利用された方は、こちらをご参照ください。
「平成27年申告所得税及び復興特別所得税の確定申告分」、「平成27年消費税及び地方消費税の確定申告分」の振替納税をご利用の皆様へ
https://www.nta.go.jp/kumamoto/topics/saigai/pdf/joho04.pdf


<有価証券報告書等の提出期限>
Q:今回の地震に関して国税庁より有価証券報告書等の提出期限に係る措置が公表されたと聞きましたが、どのような内容でしょうか。

A:今回の地震に関する有価証券報告書等の提出期限に係る措置のFAQについては、こちらをご参照ください。
「平成28年(2016年)熊本地震に関連する有価証券報告書等の提出期限に係る措置」
http://www.fsa.go.jp/news/27/syouken/20160420-2.html




【労務】

<医療費>
Q:保険証が手元にありません。再発行されるまでの間、医療機関を受診できないのでしょうか。

A:保険証を持たずに避難しているなどのため、保険医療機関等で保険証を提示できない場合には、
[1] 氏名、[2] 生年月日、[3] 連絡先(電話番号)、[4] 加入している医療保険者が分かる情報(会社員の方の場合は事業所名、国民健康保険の場合は住所及び組合名、後期高齢者医療制度の場合は住所)、を伝えることで、保険証がなくても保険診療を受けることができます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121713.html


<失業給付>
Q:失業認定日にハローワークに行くことができません。失業給付の手続日などを変更する事はできますか。

A:この場合は、特例により失業認定日の変更が可能です。
http://kumamoto-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/kumamoto-roudoukyoku/abckikaku/2016415194155.pdf


<休業>
Q:一次的に休業せざるを得ません。従業員への補償もすぐには支払えない場合はどうしたらよいでしょうか。

A:災害により雇用される事業所が休業することとなった場合、余儀なく一時的な離職がされたとみなし、雇用保険失業給付の基本手当が支給されます。
なお、東日本大震災、福知山市の大雨でも適用されています。
http://kumamoto-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/kumamoto-roudoukyoku/abckikaku/2016415194155.pdf

また、平成28年熊本地震の発生に伴う経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主の方に対して、特例が実施されます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000122507.html


<保険料>
Q:年金保険料の納付について特別な取扱いはありますか。

A:事業所が災害により、財産に相当な損害を受け、納付者が納付すべき保険料(厚生年金保険料、健康保険料、船員保険料、子ども・子育て拠出金)を一時に納付することができないと認められるときは、申請により、厚生年金保険料等の納付の猶予を受けることができます。詳しくは被災者専用フリーダイヤル(0120-558-656)またはお近くの年金事務所へお問い合わせください。
http://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2016/20160418.html

なお、このたびの地震で被災し、住宅、家財、その他の財産について損害を受けられた方については、ご本人の申請とその損害額等に基づき、国民年金保険料の全額免除又は一部の免除を受けることができます。全額免除等は、住宅等の財産について被害金額がおおむね2分の1以上の損害を受けられた方が申請された場合に対象となります。


<労災>
Q:業務中に被災しました。労災の対象になるのでしょうか。

A:労働者の方が「仕事中」や「通勤中」に地震により建物が崩壊したこと等が原因となって被災された場合には、「労災保険」による給付(治療や投薬、休業補償など)を受けられます。また、請求にあたって事業主や医療機関の証明が受けられなくても請求書は受け付けています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121837.html


<生活全般>
Q:支援内容を確認したり、問合せをする窓口がよくわかりません。

A:総務省より被災された方向けの行政相談窓口が開設されました。行政による各種の支援措置、融資制度実施機関の紹介、各種制度の案内などがあり、直接回答できない場合でも、関係する窓口、連絡先を案内してくれます。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000414545.pdf

執筆:税理士法人AKJパートナーズ
    ( http://www.akj-partners.com/

 

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