総務の引き出し(税務)

福利厚生はどんなときに給与課税になる? 導入されることが多い12ケースの税務ポイント

田中税務会計事務所 所長 田中 利征
最終更新日:
2026年03月23日

福利厚生は、「法定福利」と「法定外福利」の2つから成ります。「法定福利」とは法律で企業の負担が義務とされている社会保険料であり、「法定外福利」とは企業が独自に提供する福利厚生です。
法定外福利(以下、「福利厚生」)は、企業から従業員へ提供される「経済的利益」であるため、税法上の要件を満たさない限り、原則、給与として課税の対象となります。企業にあっては、福利厚生が給与と判断されて「所得税・住民税の課税対象」となることがないように、税法上の要件を確認しておくことが重要となります。
今回は、福利厚生の主な項目(種類)と給与課税の扱いを中心に説明していきます。

(1)社宅制度

社宅制度とは、企業が賃借または自社所有の住居物件を、従業員向けに安価な家賃で貸し出す福利厚生の一つです。

社宅制度を給与課税されない非課税の福利厚生とするためには、家賃相当額の50%以上を従業員が負担する(支払う)必要があります。そのため、多くの企業が「家賃相当額の50%」を社宅利用料として設定しています。

なお、賃金として住宅手当を支給する場合は、給与として扱われ所得税・住民税の課税対象となります。

(2)法人保険

法人保険とは、企業や組織が保険契約を行い、保険を利用することをいいます。法人保険という具体的な商品(名)が存在するわけではありません。

福利厚生として利用されることが多く、企業や組織のニーズに合わせてカスタマイズされた保険商品となります。法人が支払う保険料は福利厚生費として計上できるため、節税効果が高い施策といえます。ただし法人保険の解約返戻率が50%を超える場合は、支払う保険料の一部を資産に計上しなければなりません。

多くの会社で利用されている代表的な法人保険に医療保険があります。従業員を受取人にして加入した場合、治療費や入院費が支給されます。労災保険で対応できない場合でも、医療保険に加入していれば支援できるケースがあります。

※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。

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プロフィール

田中税務会計事務所 所長
田中 利征

税理士、経営コンサルタント、起業家サポートセンター代表、クリートジャパン株式会社取締役、戸田市経営アドバイザーも務める。「ピクシス(現・コラボ)わくわく・らんらん財務会計」の開発中心者。講演、著書多数。

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