これからの働き方に向けて 週休3日制の労務管理のポイント

週休3日制の基礎知識

いちご社会保険労務士事務所 代表 岡田 和大
最終更新日:
2022年06月29日
soumu20220629100

大企業を中心に導入が増えている週休3日制度。生産性向上の効果が期待されていますが、企業の担当者としていちばん気になるのが導入の際の労務管理の方法でしょう。ここでは、週休3日制が広がる背景と、導入のメリット、デメリットについてご紹介します。

骨太方針に盛り込まれた週休3日制

2021年6月18日、「経済財政運営と改革の基本方針2021 日本の未来を拓く4つの原動力〜グリーン、デジタル、活力ある地方創り、少子化対策〜」(骨太方針2021)が閣議決定されました。この骨太方針に、多様な働き方の実現に向けた働き方改革の実践、リカレント教育の充実をはかるための方法の一つとして、「選択的週休3日制度について、育児・介護・ボランティアでの活用、地方兼業での活用などが考えられることから、好事例の収集・提供等により企業における導入を促し、普及を図る」と明記されました。

具体的には、経済産業構造の大きな変化に対応しつつ、経済を活性化していくためには、人材への投資(ヒューマン・ニューディール)と労働移動を大胆に進めることが必要であることが挙げられています。

そして、成長性の高い分野への人材の円滑な移動を実現する上で、社会人の学び直し(リカレント、リスキリング)が重要であり、その施策の一つとして、働きながら学べる環境を整備する観点から選択的週休3日制の導入が示されているのです。

また、骨太方針では、「選択的」週休3日制度が示されています。これは従業員が希望する場合、1週間に休日を3日取得することを可能にする制度のことをいいます。一方で、全従業員(全ての正社員)の所定休日を3日とすることも可能です。

なお、「週休3日制」は、一般的に正社員と呼ばれる身分のまま週休3日で働くという意味です。そのため、有期雇用のパートタイマーとは同じではありません。

週休3日制が広がる背景

続きは「月刊総務プレミアム」をご契約の会員様のみお読みいただけます。

  • ・付加価値の高い有料記事が読み放題
  • ・当メディア主催の総務実務の勉強会や交流会などのイベントにご優待
  • ・「月刊総務デジタルマガジン」で本誌「月刊総務」も読み放題
  • ・本誌「月刊総務」も毎月1冊、ご登録いただいたご住所にお届け
  • ・ノウハウ習得・スキルアップが可能なeラーニングコンテンツも割引価格でご利用可能に

※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。

著者プロフィール

k-okada

いちご社会保険労務士事務所 代表
岡田 和大

社会保険労務士、AFP、健康経営アドバイザー、臨床検査技師。(株)エスアールエルにて臨床検査、人事、組織マネジメント、事業所運営に携わったのち、独立。人事労務や人材育成の助言や指導を中心に活動している。高齢者の活用や制約があっても働き続けられる仕組み構築、社内制度の整備に関する支援、ライフプラン研修等の講師も行っている。

関連記事

  • 「働きがいのある会社」トップ企業のハイブリッドワークの形 戦略総務を実現できるデバイスとは? PR
  • コスト削減だけじゃない! 働き方が変わり、コミュニケーションも生まれる「照明」のすごい効果 PR
  • 災害への備えは平時から。企業の防災担当者を強力にサポートする東京都のサービスとは PR

特別企画、サービス