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ここがポイント ―中小企業の採用戦略
最終回:良い採用活動とは(まとめ2)

2014年03月27日

本コラムもいよいよ今回で最終回になります。前回に引き続き、最後のまとめとして、良い採用活動とはということを考えたいと思います。


■良い流れを作れてこその「良い採用活動」

 これはある採用担当者のお話ですが、自分の評価は採用予定数を満たすことだとばかりに、応募者をあの手この手で口説き、要望があればできる限り聞き入れ、社内現場には何とか受け入れられないかと交渉し、その時は無事に採用予定数を確保したそうです。

 採用担当者はその功績が評価され、希望する別部門に異動されたそうですが、その後3年間のうちに、その時期に採用した人は全員辞めてしまったそうです。これこそ流れやつながりを無視した「悪い採用活動」の典型のように思います。

 このように、採用人数などの結果や一部の局面だけに目を奪われていると、本質的な評価を見誤ります。採用活動は全体がつながった"流れ"ですので、その過程で出て来る状況を見極め、適切な対応をすることが良い採用活動につながります。

心構えとして申し上げたいのは

・目の前の事象で一喜一憂しないこと。
・三段論法だけで単純化しないこと。
(応募が少ない→質が低い→数を増やせ など)

の2点です。


■自社のファンを作ることができる貴重な機会

 最後に私が考える「良い採用活動」ですが、"良い人が採用できること"はもちろん、"いかに会社のファンを増やせたか"という指標を持っています。

 「採用活動は広告宣伝活動でもある」と何度か述べてきましたが、採用活動は多くの社外の人と接することができ、自分の会社のことを知ってもらえる貴重な機会です。

 自分が応募した会社や応募を検討して目に留めた会社は、意外に覚えているものであり、不採用者も辞退者も募集広告を見ただけの人も、社員以外のすべての人は顧客になり得る人達です。その人達に「あの会社はいい雰囲気だった」「みんな礼儀正しかった」「結構いい仕事してるんだ...」「入りたかったけどなぁ。残念!」などと思ってもらえて、あわよくば会社のファンになってもらえれば、こんなにすばらしいことはありません。

 そう思ってもらうには、それに見合う会社にしなければならないことは言うまでもありません。それこそ経営者の皆さんの腕の見せどころです。
そういう意味では、「良い採用活動」の原点は、"本業をしっかりと磨くこと"と言ってよいのかもしれませんね。


 本コラムは今回で最終回となります。長きに渡ってお付き合い頂き、有難うございました。

小笠原 隆夫
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