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総務の知的財産戦略 第10回

2017年07月03日

 こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 高松孝行です。

 前回の方策に加え、総務部は特許の権利範囲をさらに広げたり、競合他社の特許を牽制することにも寄与できます。

 ただし、それを行うには、競合他社の特許出願等の状況を把握しておく必要があります。

 そこで、今回は、公開された特許出願等を無料で検索することができる特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)の使い方について解説いたします。

 J-PlatPatとは、独立行政法人工業所有権情報・研修館が運営している特許、実用新案、意匠および商標に関する公報を無料で検索・照会することができるデータベースです。

 ちなみに、J-PlatPatには、特許に関する1000万件以上のデータが蓄積されています。

 それでは、J-PlatPatの使い方を具体的に見ていきましょう。

 まず、Google等の検索エンジンに「特許情報プラットフォーム」と入力すると、通常一番上にJ-PlatPatが表示されるので、そこをクリックすると、次のような画面が表示されます。


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 今回は、特許出願を調べますので、赤丸で囲んだ「特許・実用新案」をクリックします。すると、次のようなプルダウンメニューが表示されます。


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 続いて、会社名で検索できるように、赤丸で囲んだ「2.特許・実用新案テキスト検索」をクリックします。


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 今回は、競合他社の特許出願の状況を知りたいので、次のように操作してください。
(1)「公開特許公報(特開・特表(A)、再公表(A1))」のチェックボックスをクリック
(2)1番目のプルダウンメニューから「出願人/権利者」を選択
(3)特許出願の状況を知りたい社名を入力(今回はサンプルとして「ソニー株式会社」を入力)
(4)上記の操作を終了した後、「キーワードで検索」をクリック

 すると、次のような画面が表示されます。


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 先程入力した検索条件では、ヒット数が上限を超えてしまうため、上部に赤文字で「検索結果が1000件を超えました......」と表示されています。

 このような場合には、次のような操作をしてください。
(5)2番目のプルダウンメニューから「出願日」を選択
(6)「20160101:」と入力(「20160101」は"2016年1月1日"を意味し、「:」は"それ以降"を意味します)
(7)上記の操作を終了した後、「キーワードで検索」を再度クリック


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 すると、画面の下方に「ヒット数327件」と表示されます。


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 次に、その隣の「一覧表示」をクリック(8)すると、今まで設定した条件を満たす特許出願の一覧票が表示されます。


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 ここで「文献番号」の欄に表示されている特許出願番号をクリックすると、その特許出願関係書類を閲覧することができます。

 たとえば、一番上に表示されている「特願2017-112637」をクリックすると、次のような画面が表示されます。


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 この画面で、右上部に表示されている「書誌 要約 請求の範囲 詳細な説明 図面」の何れかをクリック(9)すると、その公開特許公報の各項目の内容を表示させることができます。

 一方、左上部に表示されている「文献単位PDF表示」をクリック(10)すると、その公開特許公報全体のPDFデータをダウンロードできる画面が表示されます。そのPDFデータをダウンロードする場合には、画面に表示された手順に従ってください。

 このように、J-PlatPatを利用すると、競合他社の特許出願の状況を簡単に把握することができます。

 慣れないうちは操作に戸惑うかもしれませんが、J-PlatPatを駆使して、是非競合他社の特許出願の状況を把握してください。

 ちなみに、この時に得られた特許出願情報を開発部に提供すると、技術開発のネタになったりすることがあるので喜ばれると思います。

 ただし、上記の操作で得られる情報は、出願日(優先日)から1年6か月を経過したものしか入手できないことに注意してください。

 次回は、得られた特許出願情報を活用して、より広い特許を取得できるようにする方策を解説いたします。


※公開特許公報は、出願日(優先日)から1年6か月を経過しないと公表されません。
※画像はすべてJ-PlatPatから引用

高松 孝行
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