総務の知的財産戦略

総務の知的財産戦略 第23回

ブランシェ国際知的財産事務所  弁理士 高松 孝行
最終更新日:
2018年11月16日

こんにちは。ブランシェ国際知的財産事務所の弁理士 高松孝行です。

今回も意匠制度を活用した知的財産戦略について解説します。

輸入差止申立制度

日本では、特許出願数と比較して、意匠登録出願数が少ないので、意匠権があまり利用されていないと思っている方も多いかもしれません。2017年の実績では、特許出願(国際特許出願を含む)が318,479件であるのに対し、意匠登録出願(国際意匠登録出願を含む)は31,961件でした。また、意匠権侵害訴訟の件数も年間15〜30件と、わずかな件数となっています。

ただ、意匠権の活用はこれだけではありません。「輸入差止申立制度」をご存じでしょうか?税関が取り扱い、意匠権等の知的財産権の侵害品が日本に輸入されようとする場合に、輸入差し止めを申し立てることができる制度です。侵害品の国内流通を効率的に防止するのに有効です。

続きは無料の会員登録後にお読みいただけます。

  • ・組織の強化・支援を推進する記事が読める
  • ・総務部門の実務に役立つ最新情報をメールでキャッチ
  • ・すぐに使える資料・書式をダウンロードして効率的に業務推進
  • ・ノウハウ習得・スキルアップが可能なeラーニングコンテンツの利用が可能に

※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。

著者プロフィール

takamatsu_photo

ブランシェ国際知的財産事務所  弁理士
高松 孝行

ブランシェ国際知的財産事務 共同代表弁理士。茨城県出身。東京工業大学大学院での研究経験を生かして、弁理士となる。特許事務所勤務を経て、独立行政法人産業技術総合研究所(現国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研))にて、技術移転業務に従事。数百社との技術移転交渉、1,000通を超える契約書作成を経験。産総研退職後、2015年3月事務所開設。現在、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業カタライザーおよび独立行政法人中小企業基盤整備機構の中小企業アドバイザー等の公的機関の専門家として、中小企業・ベンチャー企業等の支援を行う。発明の相談から権利化・活用、補助金申請サポートまで幅広い業務を行っている。


関連記事

  • 「働きがいのある会社」トップ企業のハイブリッドワークの形 戦略総務を実現できるデバイスとは? PR
  • コスト削減だけじゃない! 働き方が変わり、コミュニケーションも生まれる「照明」のすごい効果 PR
  • 災害への備えは平時から。企業の防災担当者を強力にサポートする東京都のサービスとは PR

特別企画、サービス