「締まっている」状況とは? 起業から3年目までのスタートアップ経理に求められる決算業務スキル

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「決算を締められる人がほしい」。スタートアップ経理に求めるスキルの要件を聞いているとよく耳にする言葉です。しかし「決算を締める」という言葉が指すところは、小さな企業の決算整理仕訳までが一通り自分でイメージできて登録できるところまでなのか、ある程度の企業規模でチームとして決算を締めていけるところなのか、求められるスキルはさまざまです。そもそも「締まっている」とはどういう状況でしょうか? そこで今回は、起業3年目くらいまでのスタートアップに求められる「決算を締める」スキルについて説明していきましょう。
決算業務のゴールを見据えて日々の仕訳を行うこと
経理は決算までの1年のゴールをイメージして日々の業務に取り組むことが重要です。日々の仕訳作業や証憑管理も最終的に決算のときに必要な業務をイメージして取り組むと、決算時に大慌てすることはありません。
たとえば勘定科目の区分一つとってもそうでしょう。日々の会計処理において勘定科目の区分が間違っていても大きな問題にはなりませんが、決算時にまとめて勘定科目の修正をするのは大変です。もう一歩踏み込んで考えると、勘定科目登録が統一化されていないのはルールの整備ができていないからでもあります。仕訳登録ルールの見直しも含めて日々の仕訳をきちんと行うことで、決算時に修正する必要がなくなります。
また、固定資産の購入や売却があったときの処理、消費税区分の処理なども同じです。期末の決算を待たずして、できることは早めに着手して問題を解決する。決算はとにかく限られた時間で処理を進めていく必要があるので、事前に処理できることはきちんと整理しておきます。
期末の決算を締める前に月次の決算を正確に締めること。月次の決算を正確に締めるためには日々の仕訳を丁寧に確認すること。そのような意識がまず大切です。
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