スタートアップバックオフィス(経理・財務)の始め方
スタートアップの事業の成功に大きくかかわるお金の管理。資金繰りを改善する基本的な考え方とは?
税理士法人田中経営会計事務所 代表社員 税理士/中小企業診断士 田中 慎
最終更新日:
2025年04月25日

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スタートアップにとって、「お金の管理」は事業の成功を左右する最も大切な要素の一つです。いくら優れた技術やアイデアがあっても、お金が足りなくなれば事業を続けることはできません。経理担当者を採用するのは、この「資金繰り管理」を担ってもらいたいから、というスタートアップ企業も多いでしょう。しかしながら、会社ごとに必要な資金繰り管理の方法は異なるため、なかなか資金繰りについて学ぶことが難しいように思います。そこで今回は、資金繰り管理未経験の方にも参考になるように、スタートアップにおいて求められる「資金繰り管理」スキルについて説明していきましょう。
1.お金の出入りを見える化する
資金繰り表を作る
まず、お金の出入りの状況がどうなっているのかがわからなければ、管理のしようがありません。第一にやるべきことは毎日のようにお金の出入りを見ていくことでしょう。経理作業をして月次で試算表を作成しても、その試算表と実際のお金の動きは異なります。
たとえば、サブスクリプションサービスを提供するスタートアップである場合、年間の利用料を前受けすることも多くあります。その場合、実際のお金の動きと損益の動きが異なってきます。
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