プレゼンティーイズム、アブセンティーイズムはWHO(世界保健機関)によって提唱された、健康問題に起因したパフォーマンスの損失を表す指標である。
プレゼンティーイズム(Presenteeism)」とは、従業員が何らかの疾患や症状を抱えながら出勤し、業務遂行能力や生産性が低下している状態を指す。つまり会社から見れば間接的に健康関連のコストが生じている状況。プレゼンティーイズムの主な影響要因として、ストレスなどの精神状態や肩こり・腰痛、眼精疲労などの不定愁訴、睡眠や喫煙などの生活習慣などが報告されている。
一方、「アブセンティーイズム(Absenteeism)」とは、病気による欠勤のことで、直接的な健康関連のコストとなる。
厚生労働省保健局の「コラボヘルスガイドライン」によると、「プレゼンティーイズムによって生産性が低下し、コストが増大する」ことが明らかになっている。
同ガイドラインでは、健康リスクに基づいて従業員を「低リスク群」「中リスク群」「高リスク群」の3つに分類したとき、「低リスク群」ではプレゼンティーイズムによる年間損失が約50万円、「中リスク群・高リスク群」ではプレゼンティーイズムによる年間損失が約70万円にのぼると推定している。
参考:厚生労働省「データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン」