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社員と組織を生かす総務の技【その8】番外編・総務の地位を向上させよう!(1)

2018年11月28日

 こんにちは、組織改革コンサルタントの小松路世です。シリーズでお届けしている「社員と組織を生かす総務の技」、今回は予告から内容を変更して、「番外編・総務の地位を向上させよう!」をお届けします。

■総務は下に見られがち

 コラムを書き始めて、総務の仕事の幅広さと、意識次第で総務が戦略的にもなり得ることを多くの人に読んで知っていただき、お役に立てているのをうれしく思います。総務以外の方も読んでくれており、知人から感想をもらうこともあるのですが「そうそう、総務ってそうだよね、頼りたくなる総務の人ってまさにそうだし、総務ももっと表へ出るべき」という意見がある一方、「総務に会社は期待していない。目の前の仕事だけするのが総務でしょ」「総務は縁の下の力持ちに徹するべき」というがっかりしてしまうような反論もあります。この、どこか総務を下に見ている残念な意見は、総務と仕事がバッティングする人事や経営企画歴が長い方に集中します。

 また、私が総務出身でコラムを書いていることを知らない、すばらしい経歴をお持ちのコンサルタントの方が、とある企業の営業社員向けて次のような発言を真面目にしていて、私は固まりました。

「売り上げを達成する営業こそ企業の花形。経理や総務とはワケが違うんです、彼らは仕事をこなすのが当たり前の世界ですから。目標を達成する営業こそ......」

 いくら営業社員向けにリップサービスが過ぎたとしてもひどいですよね。ですが残念ながらこういう考えの人は、業種年代問わず多いのかもしれません。いかに総務が現場社員のために働き、会社の潤滑油となっているのか、ほかのスタッフ部門や営業社員は知らないのでしょうか。もちろんこれらの部署でも、総務の役割をよくわかっていて「うちの総務は会社の誇りだ!総務がいないと会社がとても回らない」と理解がある人もいますが、企業によって総務の役割や扱いはとても差があると感じます。

 ではなぜ総務はこんなに軽く見られがちなのでしょうか?総務と人事、経営企画、そして営業も経理も経験した私にとっては理解不能であり、久しぶりに頭から湯気が出るような思いでした。ですが同時に妙に納得するところもあり、総務の名誉を回復したいとあらためて思った出来事でした。

 会社に欠かせない存在の総務のはずなのに、なぜ総務はときになめられ、下に見られてしまうのか?思い当たる節はいくつかあります。

■見える化しづらい・PRが足りない

 総務は幅広い定型業務以外に、社内外のさまざまなトラブルや相談ごとに日々対応し解決しています。しかし、それがどれだけの量で、どれだけ大事な役割を果たしているか、他部署の社員は純粋に知らないのだと思います。これらのトラブルに対応する時間は一案件当たりで見ると短時間かもしれませんが、月単位で見ると、ルーティンよりもイレギュラーな対応をしている方が多かった、というのも総務の特徴です。

 ただ半年に一度の目標設定・評価面談は、ルーティンをいかに効率・簡略化・コストダウンしたかを見られ、総務の大事な役割であるはずの「社員が気持ちよく働く土台を整える」ための日々の細かな気配りや対応は、長い時間をかけているにもかかわらず見落とされがちです。かといって対応をやめるわけにもいかず、上司や本人ですら「忙しかったはずなのに、この半年何をやってきたんだろう?」となりがちです。

 忙しいとは思いますが、まずは何に時間とエネルギーをかけているのか、毎日記録してみて、自分なりに見える化してみてください。3か月も続けていると、効率化できるところ・できないところ、他部署の仕事を引き受けていないかなど、傾向がわかってくるでしょう。また、思っている以上に新しい経験やスキルを身に付けていることに自分で気付き、達成感と自信を高められるはずです。

 その上で、部署内での共有はもちろん、他部署にもしっかり総務の仕事を「見える化」してPRとともに効率化をはかりましょう。これまで総務を便利屋さんくらいにしか思っていなかった人も、人となりや、日々何を大切にして仕事をしているかもセットで伝えることができれば、扱いは変わってきます。PRには社内報の部署紹介などが有効です。ぜひコラム【その4】でおさらいしてみてください。

 次回は番外編・総務の地位を向上させよう!(2)をお届けします。

小松 路世
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