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組織を活性化する「場」作り【その9】エンゲージメントパワーと求心力

2018年12月14日

 今回は「企業スポーツ」を活用したエンゲージメントパワーアップと組織の求心力向上によるコーポレートブランディングについて考えてみたいと思います。

■企業スポーツがもたらすもの

 組織規模が10万人を超える「超大企業」(例:日立製作所グループ会社960社33万人、トヨタ自動車同35万人、NTTグループ20万人など)や、数万人規模の「大企業」では、「企業スポーツ」を活用することにより、自社内で会ったことも話したこともない社員同士の心のネットワークに「暗黙の共感」を呼び起こし、コーポレートブランディングの向上、組織の一体感や仲間意識の醸成を演出しています。

 企業スポーツは、「実業団」(英語では「works team」) といった方がなじみ深いと思います。具体的には、野球、サッカー、ラグビー、バレーボール、バスケットボール、体操競技、陸上競技など、さまざまな競技種目で実業団チームが活躍しています。みなさんも、自社の選手がオリンピックやワールドカップで活躍すると、日頃の職場での距離感を超えた仲間意識を感じたこともあるのではないでしょうか。

組織が大きくなると、各職場単位のインナーブランディング活動の総和で組織全体(グループ企業全体) の一体感やエンゲージメントを醸成していくことは難しくなります。しかし、実業団チームが活躍することによって、全グループ企業の社員等が会社への誇りと相互に仲間意識を高めていくきっかけを作ることができます。

■アスリート社員の活躍は企業内外のブランディングに貢献する

 アスリート能力で企業へ価値貢献をする「社員」のミッションは、「勝つ」ことです。 企業側から見ると、アスリート社員ないしチームが「勝つ」ことは、企業ブランドが高まり、社員の士気向上につながるという効果が期待できます。

 資本力のある企業の中には、プロフェッショナルチームを持つことで、インナーブランディングとアウターブランディングの同時実現を企図して投資する企業もあります(例:ソフトバンク、楽天、DeNAなど) 。トップアスリート社員が活躍(オリンピック代表になれば最高です!)することによって、ほかの多くの社員に対して「自社への誇り」や「仲間意識」を触発し、企業(グループ)内外のブランディング価値が高まる効果は絶大です。

 ただ、「実業団」や「プロ」はビジネスですから、総務人事FM部門が関与できる領域は限られています。重要な視点は、企業スポーツがもたらすインナーブランディング(コミュニケーション)効果を客観的に分析・活用し、組織内のコミュニケーションデザインに反映させることです。

岡田 大士郎
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