コラム

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本に載らない現場のノウハウ 〜中小企業の人事制度〜
【第22回】評価制度の話いろいろ(10)

2014年03月20日

■やり方は様々な評価制度の実施プロセス

 前回に続いて、評価制度の手順、プロセスの中で、「どうやって?」という部分についてです。

 評価制度の進め方として、最近の一般的なプロセスは、本人に一定の自己評価をさせ、上司との面談を実施してお互いに評価を確認し合い、2次評価や最終調整を経て評価を決定するようなものが多いと思います。

 この評価のプロセスというのは、会社ごとに考え方や実際の運用についての違いが大きく、例えば1次評価、2次評価、さらに結果のフィードバックといった各段階ですべて面談を義務付けていたり、さらに公正を期すという目的で、3次評価、4次評価までやるようなところがあるかと思えば、自己評価や面談は手間ばかりかかってあまり意味がないから行わない、支給された金額を見ればだいたいの評価結果はわかるから、あえて時間を取っていちいちフィードバックなどはしない、というようなところもあり、やり方は本当に会社によって様々です。


■プロセスは制度の成否に大きく関わる

 これらはそれぞれメリット、デメリットがあり、想定した効果が得られるかどうかや、その顕在化のしかたは会社によって異なります。ただ注意して頂きたいのは、評価プロセスに関わる部分の制度設計や運用方法を間違うと、実は不満感や不信感が1番出やすいところであるということです。評価制度そのものの成否に大きくかかわってくるところでもあります。

 これは何でもかんでも手をかければよいということでも、逆に面倒なことはみんな止めてしまえということでも、どちらでもありません。最終的に納得を得るためには、どんなやり方が一番望ましいのかということだと思います。
「どうやって?」という評価を進める手順については、十分に議論を尽くしていただきたいところです。

 さらにもう一歩進めていえば、「決めた運用はきちんとやる」「不具合があればどんどん直していく」という部分が重要になってきます。

 特に評価制度の運用は、現場に委ねて「やってもらう」という部分が多いので、ともすれば現場毎、管理者毎の勝手なアレンジや手抜きが横行しがちになります。また中小企業の場合は、制度で決めているのに、組織の上位者自らが実行しようとしないというところから制度が破綻していくことも多々見かけます。

 やはり制度として決めたならばきちんとやる、できないならばできるように制度を見直すというPDCAサイクルを回すことをやっていかなければ、制度が意味をなさなくなるどころか、制度なんかあるだけムダという事態にもなり兼ねません。実際に評価制度がうまくいっていない企業のお話をうかがうと、このあたりに問題があるケースがとても多いです。

「制度で決めたならばきちんとやる」、「できないならできるように制度を直す」。
 基本的なことですが、あらためて心に留めて実行して頂きたいと思います。

小笠原 隆夫
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