コラム

総務 / 総務の在り方 / 「場」の作り方

組織を活性化する「場」作り【その2】ハイブリッドコミュニケーション

2018年02月23日

■リアルコミュニケーションが持つ力

 コミュニケーションの形は、ICTテクノロジーの進化とともに変容しています。
 デジタル・インターネットネーティブ世代は、ITリテラシーが高く、意識や感情の伝達をチャット、メール、LINEをはじめとするSNSなどのツールを使いこなしてコミュニケーションをしています。
 彼らは、業務でもプライベートでもバーチャルコミュニケーションが当たり前になっているため、リアルコミュニケーションは面倒と思う人も少なからずいるのではないでしょうか。

 しかし対面会話では、場の雰囲気、空気感や臨場感、相手の表情、息遣いなど、ノンバーバルコミュニケーションを含めたコミュニケーションができます。
 相手への気遣いや、ホスピタリティを伝える表情(笑顔や目線)や、さりげないオーラを相手に感じてもらうのもコミュニケーションの一種の形です。
 コミュニケーションの在り方に正解はありませんが、リアルコミュニケーションが持つ力を今一度、考えてみるのも大切です。

 人の心や気持ちには「情」が伴います。情に訴えられるのは、リアルコミュニケーションの強みです。また、ICTの便利ツールを使いこなしながらも、相手の目を見ながら表情を読み、以心伝心のコミュニケーション術を身に付けることは、自分自身の成長につながります。
 仕事でもプライベートでも、相手の心に届くコミュニケーションとは、リアルコミュニケーションとバーチャルコミュニケーションをバランスよく使い分けることなのです。

■ナレッジワーカーのための空間作り

 コミュニケーション誘発のアーキテクトには、リアルとバーチャルをうまくブレンドした「ハイブリッドハイパーコミュニケーション」をデザインしていくことが大切です。具体的には、情報環境FMを情報システム部門と緊密にタイアップしながら、総務部門がイニシアチブを取り、メディアを活用した「情報空間」 設計を行っていくことです。

 知識創造力の源である「知識力」や「アイデア力」は、コミュニケーション力に裏打ちされた「情報力」に、「経験値」を乗じることで、そのキャパシティーが決まります。 総務FM部門は、ナレッジワーカーの知識創造力向上を触発させるべく、「場」においてシームレスな情報・知識・知恵・知心を盛り上げていくコミュニケーション空間作りを工夫しなくてはなりません。
 重要なポイントの一つは、あふれ返る情報の「質」と「量」を適切にマネジメントしながら、メディアコミュニケーションを活用することです。過剰な情報は「百害あって一利なし!」です。

■コミュニケーションメディアの種類

 情報力を高めるのに不可欠な「情報媒体 = メディア(media)」の特徴を整理してみます。そもそもメディアは、情報の記録、伝達、保管などに用いられる物や装置を指しますが、コミュニケーションや知識のためのメディア活用を理解しておくことが重要です。
 知識創造につながるコミュニケーションメディアの形態は下記の通りです。


(1)マスメディア
 マスメディアは特定少数の送り手が、不特定多数の受け手に向けて、何らかの情報を伝達する際に用いられるものです。テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、などいわゆる報道にかかわる諸機関ですが、そのほかに、映画、音楽、出版業界をここに含めることもあります。
 マスメディアは、情報の独占、歪曲(表現の自由とされていますが......)、表現の手段の独占、ツリー構造などの特徴があります。

(2)ネットワークメディア
 マスメディアに媒介された情報伝達を、1点を発信源とし、多数の点を到達点とする構造になぞらえ、複数の送り手から複数の送り手へ情報が行き交うような仕組みを指して、「ネットワークメディア」と呼ぶことがあります。インターネットやパソコン通信はその代表的な形態です。
 インターネットはさまざまな用途に用いられるため、BBS(電子掲示板)やメール、またはブログをネットワークメディアとし、不特定多数へ向けた情報発信であるWEBサイトをマスメディアに近いものと考える場合もあります。
同様に、テレビ放送も、個々の番組については、少数の送り手から多数の受け手へという構図になっていますが、チャンネル数の増加などによって、送り手が限定されている度合いが減っている傾向にはあります。

(3)パーソナルメディア
 主に使い手が情報を発信したり、記録、編集したりするために用いられるものを「パーソナルメディア」ということがあります。ブログやフェイスブックなどのソーシャルメディアはこのジャンルのメディアです。

(4)双方向メディア
 メディアの特性として、インタラクティビティ?双方向性などと呼ばれる性質が注目されることがあります。オンラインゲームやインターネットテレビ等がこのジャンルに入ります。

(5)マルチメディア
 文字、音声、映像、動画などを送ることができるメディアを指すのが「マルチメディア」です。YouTubeなどの動画共有サービスが主なものです。


 個々のナレッジワーカーは、自身の経験値から、これらのメディアを活用し、知識量を増やし、発想力の支えにしています。
 情報空間におけるコミュニケーション・マネジメントを行い、「個」から「組織」で活用できる情報の「場」作りを考えていくことも、「コミュニケーションアーキテクト&デザイン」のベースを作る大切な視点の一つです。

岡田 大士郎
​​MENU