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組織を活性化する「場」作り【その3】組織規模別に設計する

2018年04月19日

 コミュニケーションを活性化するには、集団の中での人々の意識や行動心理を理解することが大切です。また、より効果的で実践的コミュニケーション戦略を策定するには、組織規模に即したデザイン、つまり、ワーカー数とワークスペースの調和と場の演出を考えなくてはなりません。

 しかし、役職員すべてがお互いに顔と名前がわかる規模の会社と、社員が何万人もいる組織のコミュニケーション・アーキテクトは異なります。ここでは、便宜的に企業規模(人員数とオフィス面積)を次のような分類をしてみます。

■100-500人規模の組織 (オフィス面積200-1,500坪)

 オフィス内で働く役職員相互に、お互いの顔と名前がある程認識できるレベルで、社員同士が仲間・同僚意識を持ちながら仕事上のコミュニケーションは比較的スムーズに行われます。

 この規模の組織では、リアルコミュニケーションを主体としたコミュニケーションマネジメントが可能です。そのため、社長主催の朝会やタウンホールミーティング、日々の業務の打ち合わせは、知った者同士で効率的なテーブルワークが機能します。また、ワークプレイスは社員が自律的に作ることができます。

■ 500-1,000人規模の組織 (オフィス面積1,500-2,500坪 )

 オフィスフロアが広がり、連携が必要なチームや部門が別フロアに配置されることを余儀なくされます。

 また、顔と名前が一致しない人も増えてきて、リアルコミュニケーション頻度は徐々に減少しますが、まだ全社員で集合できる規模であり、定期的な全社イベント(コミュニティーホールでの全社集会やクリスマスパーティー等の懇親会)が有効です。

■1,000-5,000人規模の組織 (オフィス総面積2,500坪以上で複数拠点)

 同じ会社の人でありながら仕事のつながりがない場合、ほとんど社員は他社の人的な感覚になります。そのため、インナーコミュニケーション戦略を策定し、社員が相互的につながるきっかけ作りを考えてゆかねばなりません。

 また、この規模になると企業文化の醸成にも意識を向ける必要が出てきます。コーポレートポータルを活用したバーチャルコミュニティー作り、社内報の活用、同期・同年入社会社や県人会等のオフサイトイベントの活用、そしてスポーツイベントへの参加(コーポレートゲームズや企業内容大運動会の企画)等が有効です。

■5,000人以上の組織 (オフィス総面積10,000坪以上の国内外複数拠点)

 この規模になると、前述の取り組みを地域や拠点単位で行いながら、全社レベルでは企業スポーツ(都市対抗野球、駅伝、ラグビー、プロスポーツスポンサー等)を社員求心力に活用するのも有効です。

 オリンピックで活躍している企業所属のアスリートに対する社員の応援を見れば、インナーブランディング効果は一目瞭然です!

■行動心理洞察と人間観察の重要性

 私は、コミュニケーション・アーキテクト&デザインでもっとも気を付けなくてはならないことは、「組織行動心理の洞察」と「人間観察」に尽きると思っています。人間は、興味や関心のないものには意識が向かいません。また、話をしたことがない人との会話は話題がなければ成立しません。

 人の行動心理と人間関係(親兄弟、親友、友人、知り合い、顔見知り、同じ組織に帰属している仲間、他部署の職員)の状態を観察し、コミュニケーション誘発の仕掛けを会社規模に応じ作り上げてゆくことを意識することが大切です。

岡田 大士郎
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