完璧を目指さないで! 経理の属人化を解消する「処理マニュアル」と「チェックリスト」の作り方
スタートアップ経理でよく起こる問題は「属人化」です。創業初期ほど経理の仕組みが整っていない状態は多いものですが、日々の処理を回すことで手いっぱいで、会社が成長する中で業務が日々変わっていくためにマニュアルの整備などが後手に回ることがあります。
請求書や領収書はメールやチャットなどに散在し、クラウド会計と連携こそしているものの仕訳は未処理、数字は決算直前にならないとわからない。そんな状態では、資金調達や税務対応で大きなリスクを抱えることになります。そこで、経理担当者として必ず業務と並行して進めるべきは、「処理マニュアル」と「チェックリスト」の整備です。これがあれば業務が属人化せず、スピードと正確性を両立でき、会社の成長に合わせて業務を回していくことができるでしょう。
どうして処理マニュアルとチェックリストが必要なのか?
スタートアップでは、経理業務が「担当者の頭の中」にしかないケースが多く見られます。しかしこれでは、担当者が休めない状況に陥ったり、退職によって業務が止まってしまうことがあります。処理マニュアルとチェックリストの作成には、次のような効果があります。
- 属人化の防止:誰でも再現できる手順を残すことで業務の引き継ぎができる
- スピードと正確性の両立:毎月試算表を速く、確実に出せるようになる
- 投資家に対する説明:経理の業務プロセスを説明できるようになる
- リスク管理:処理の抜け漏れや二重計上を未然に防げるようになる
図表:処理マニュアルとチェックリストの目的・手順
処理マニュアル | チェックリスト | |
目的 | 属人化を防ぐ | 処理漏れを防ぐ |
手順 | クラウドに合わせた流れ | BS・PL視点でチェック |
ポイント:完璧を目指さず、まず小さく作って回してみること! |
処理マニュアルの基本的な作り方
(1)処理マニュアルについての考え方
処理マニュアル作成について大事なことがあります。それは「最初から完成形を目指さないこと」と、手順について「毎月目を通してブラッシュアップすること」。マニュアル作成が後手に回る理由は明確で、「作成が大変にもかかわらず使わないから」です。
マニュアルはまず大まかな手順を記載するだけで十分です。その後毎月作業をする中で項目を付け足していく。そんなスモールスタートで始めましょう。そして使い続けるために手順の履歴を記録することとセットにしましょう。作業記録を残すことは何かトラブルがあった場合にも重要です。
(2)クラウド会計に合わせた手順で設計する
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