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顧客企業のオフィス移転やオフィス診断に従事
旧富士ゼロックス株式会社の関連会社に営業職として入社し、オフィスサプライ品やファイリング機器などを扱っていました。営業の仕事がおもしろくなってきた頃に、社内外のオフィス改革を実現するための新しい働き方を考えるワークステージ事業準備室をつくるということで、そちらに異動しました。
当時の私は入社3年目。引き続き外販営業を担当しており、オフィス診断などを通じ課題を引き出して、移転のお手伝いをするのが主な業務でした。さまざまなお客さまとの経験が蓄積される中、富士ゼロックスと富士フイルムが東京ミッドタウンに移転することが決まり、富士フイルムの総務に出向し、ファシリティに関するプロジェクトを担当することになりました。これがインハウスの仕事との出合いです。
移転の際に運用など各種のフェーズに携わり、それまでもお客さまにオフィスについて提案する立場だったのに、そこまで深い内容を知らなかった自分に気付きました。顧客企業がいかに苦労されてきたか、移転後もこんなに大変だったのか、と身をもって経験しました。
シェアードサービス会社でファシリティを担当
期間限定の出向だったため、その時点では移転が完了したら出向元の会社に戻るつもりでいました。そんなとき、当時の総務部長にこういわれたのです。「自分がつくったオフィスに住むという経験を、なぜしないのか?」と。確かに、オフィスをお客さまに引き渡したあと、自分がそこで働いたことはありません。少し悔しい気持ちはありましたが、なるほどなあと思い、「ここに1年います」と宣言しました。
ところが会社を取り巻く環境が大きく変化し、関連会社が統合して私の出向元の会社も解散してしまったのです。帰る場所を失い、外の会社に移ることも頭をよぎりました。しかし、自分が大きな学びを得た富士フイルムグループの中に新しくつくられるシェアードサービスの会社に中途入社という形で移り、インハウスでファシリティを担当することを選びました。
トップと従業員の双方の声を聴く橋渡し役
最初は、何をどうすればよいのか迷った時期もありましたが、自分たちの設計次第で、ファシリティによって仕事のスタイルを変えることができるのだと感じ、楽しさとやりがいを見いだすようになりました。
また、このポジションにいると、営業担当の頃よりはるかに会社の方向性やトップの考え方などを知る機会が増えます。一方で、従業員の声も耳に入りやすくなります。つまり両者の橋渡し役として、できることがいくらでもあるのだと痛感しました。インハウスとして中から変えていくおもしろさに気付いたのです。
1年ほど在籍するうちに、多くの人脈もできました。また、反対意見をいう人がいても、「思いがあるからこそ意見してくれるのだ」と受け止められるようになりました。「この人の不満はどこにあるのだろう」と想像し、その人の立場で考えてみると少しずつ気持ちを理解できるようになり、相手も心を開いてくれます。やがて建設的な議論が成り立つようになり、最後にはその人が一番の理解者になってくれた、ということもありました。
心理的安全性を高めるオフィスをつくりたい
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