スタートアップバックオフィス(人事・労務)の始め方
ジョブ型とメンバーシップ型のいいとこ取り。若手に選ばれる企業になるために必要な人事制度とは?
エアレンデル東京社労士事務所 代表 黒田 公重
最終更新日:
2025年03月28日

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近年、働き方の価値観が大きく変わりつつあります。特に若い世代は、「ただ会社に属していること」に価値を見いだすのではなく、「自分の仕事がどう評価されるのか」「どんなスキルを身に付け、どのように成長できるのか」といった点に重きを置くようになってきています。一方で、日本企業にはまだまだメンバーシップ型人事の文化が根強く残っています。勤続の長さや会社への忠誠心が評価され、年功序列で昇進していく仕組みです。こうした環境の中で、「がんばっても評価されないなら、なぜ努力するのか?」という疑問を持つ若手が増えてくるのは自然な流れでしょう。こうした状況の中で、ジョブ型人事の考え方が注目されています。スタートアップ企業には、若手が加入することも少なくありません。今回は、ジョブ型人事とメンバーシップ型人事の違いやそれぞれに必要な制度、これからの時代に求められる人事制度などについて見ていきましょう。
ジョブ型とメンバーシップ型のハイブリッド人事
ジョブ型人事は、職務ごとに求められる役割やスキルが明確にされ、その成果に応じて評価が決まる仕組みです。つまり、努力や成果が正当に評価されるため、仕事に対するモチベーションを維持しやすいのです。特に、個人のキャリアをしっかり考え、自分の強みを生かしながら成長していきたいと考える若手にとっては、この仕組みの方が「納得感」が得られやすいのです。
とはいえ、全てをジョブ型人事にすればいいわけではありません。チームワークを重視し、多様な業務に柔軟に対応することも、日本の企業文化の中では重要な要素です。
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