スタートアップバックオフィス(人事・労務)の始め方

起業したてでも人的資本経営は必要? やるとやらないで大きな差がつく、「人事・労務」4つのこと

エアレンデル東京社労士事務所 代表 黒田 公重
最終更新日:
2024年08月28日
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会社をつくる理由はさまざまですが、目的を達成するための一つの手段として「起業」という道を選んでいることが、ほとんどではないかと思います。そして最初から人を採用している会社もありますが、多くの場合は一人社長か、または賛同した少人数の会社からスタートします。最初はとにかく仕事を増やすこと、業績を上げていくことに専念していることでしょう。
しかし、事業の拡大には必ず「人」が必要になります。近年、情報や社会の流れ、また価値観が、加速しながら変わっていきます。人事・労務も例外ではありません。国の政策や常識が日々変化していく中、会社もその変化に敏感にならざるを得ません。とりわけZ世代(1990年代半ばから2010年代序盤に生まれた世代)と、昭和から平成を働き続けてきた世代が混在している社会になり、会社へ求めるものも変化してきました。では、今、そのような時代の人事・労務とはどのようなものなのでしょうか。
本連載では、スタートアップ企業の成長ステージの過程で発生する人事・労務業務のポイントを設立時から順に紹介していきます。まずは、人事・労務とは何かということからを説明しましょう。

企業・組織運営における人事・労務の役目

人事・労務は、企業や組織が健全に運営されるために非常に重要な役割を果たします。

図表1:人事・労務が果たす7つの役割

(※画像クリックで拡大)
  1. 労働法規の遵守:企業が法的リスクを避け、適切な労働環境を提供するために不可欠
  2. 社員の管理とサポート:社員の採用、評価、昇進、給与管理など、日常的な管理業務
  3. 労使関係の調整:労使間のトラブルや紛争を調整し、円滑なコミュニケーションを維持
  4. 人材戦略の策定と実行:組織の目標に合った人材の採用・育成・配置を行い、企業の成長をサポート
  5. 福利厚生の提供と管理:社員の満足度や生産性を高めるために、福利厚生制度を整備し、管理
  6. 組織文化の構築:組織の価値観や文化を築き、社員のエンゲージメントを高め、企業全体のパフォーマンスを高める
  7. リスク管理:労働関連のリスクを未然に防ぎ、問題が発生した際には迅速に対応

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著者プロフィール

k-kuroda

エアレンデル東京社労士事務所 代表
黒田 公重

中小企業のホームドクター。社会保険労務士・産業カウンセラー、健康経営EXアドバイザー。会社の健康増進・予防医学と治療を行う専門家として、人事・労務から100年続く企業へ成長するサポートをし続けている。

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