スタートアップバックオフィス(人事・労務)の始め方
スタートアップの方が実は取り組みやすい? 自律型組織に変える評価制度の在り方と面談のポイント
エアレンデル東京社労士事務所 代表 黒田 公重
最終更新日:
2025年04月25日

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スタートアップをはじめとする中小企業は社員数が少ないことから、上司が部下に教える時間を十分に取れません。上司の指示を待ってから動くのではなく、自ら考えて動いてくれることを期待しても、現実は受け身の社員ばかりということが多いのではないでしょうか。なぜ社員は「いわれたことしかやらない」のでしょうか。どうすれば「自ら考えて動く」ようになるのでしょうか。その鍵は「対話」「評価」にあります。
組織を変える第一歩は、社員の「やる気の質」を変えること
「社員がやる気を出してくれない」。多くの経営者が抱える悩みの一つです。でも実は、やる気がないのではなく、やる気の方向性がずれていたり、やる気を引き出す土壌が整っていないことが多いのです。社員のやる気には、大きく分けて2つの質があります。
(1)外発的なやる気(外から与えられる動機)
「上司にいわれたから」「評価が下がるのが嫌だから」――。これはいわば、指示待ちや恐れベースのやる気です。短期的には動くかもしれませんが、継続性や創造性には乏しく、「いわれたこと以上のことはしない」という受け身の姿勢に陥りがちです。
(2)内発的なやる気(自分の中から生じる動機)
「この仕事がおもしろい」「もっと良くしたい」「役に立ちたい」――。これは、「自分ごと」として仕事に取り組むやる気で、自律的な行動の原動力です。この状態になると、指示がなくても動けるようになりますし、変化に対して前向きに取り組む姿勢も生まれます。
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