スタートアップバックオフィス(人事・労務)の始め方
研修をイベントやコストと思っていませんか? 中小企業が知っておきたい社員教育の本当の役割
エアレンデル東京社労士事務所 代表 黒田 公重
最終更新日:
2025年05月29日

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近年、中小企業を取り巻く環境は大きく変化し、採用難、若手の定着率の低下、管理職の育成不足といった課題に直面しながらも、日々の業務に追われ「育てる時間がない」と感じている経営者も多いのではないでしょうか。今回は研修について考えていきます。
自律型組織の礎となる人材育成「研修」
少子高齢化が加速し、人材獲得競争が激化する現代では、企業の成長戦略における「人材育成」が重要なキーワードとなっています。特に中小企業では限られた人材を最大限に生かすことが、持続的な成長を実現するための大きなポイントです。
特に、20人以上の組織になってくると、目が届きにくい部分や、部署間の温度差、リーダーの育成など、社長一人では解決しづらい問題が浮き彫りになってきます。ここで必要なのが、研修という「仕掛け」を使った意識改革です。
自律型組織構築への第一歩としての研修
企業における教育研修は、社員の能力開発、モチベーション向上、そして組織全体の活性化に不可欠です。中小企業にとって、外部から優秀な人材を採用するのが難しい今、「今いる人材を育てること」が企業成長の鍵となります。
教育・研修が単なる知識やスキルの伝達にとどまらず、組織全体の質を向上させるためには、「自律型組織」を目指す視点が重要です。自律型組織とは、各メンバーが会社の理念や方針を理解し、主体的に考え行動できる組織のことです。
自律型組織を構築するためには、継続的かつ体系的な教育プログラムが必要です。それには以下のような多層的なアプローチが効果的です。
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