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経費削減&コア業務へのシフトを実現するBPO【第5回】BPOの活用における成功の秘訣とベンダー選定ポイント

2021年03月19日

 第1回では変化へ対応するための業務の在り方やリソースの見直しの必要性について、第2回ではその解決策としての外部リソースの活用、第3回では総務におけるコア業務とその実現を支える総務BPOサービスを、そして第4回では抜本的な改革に有効な業務可視化についてご紹介しました。

 本稿では、BPO活用における成功の秘訣とBPOベンダーの選定ポイントについてお伝えします。

■BPO活用成功の秘訣

 第2回のコラムで、「戦略的価値」が低く、「高度な判断」が必要ない業務は、外部リソースの活用を検討するとよいと述べました。

 誤解をされないように付け足しておきますと、戦略的価値が低く高度な判断が不要な業務だからといって、ベンダー任せにしてはいけません。戦略的に外部ベンダーを活用する必要があります。単なる業務の委託や下請けとして任せるのではなく、専門分野のパートナーとしてその得意領域を発揮してもらうように協力していくのがBPOを効果的に活用する方法だと考えます。

■BPO活用の失敗例

 効果的な活用方法の心構えをお伝えしたということは、その裏で多くの失敗があるということです。どのような失敗が起こるものなのか、いくつかご紹介したいと思います。

(1)価格重視で検討したケース
 優秀なBPOベンダーは、蓄積してきたノウハウを価値として提供しています。高い水準での業務遂行が期待できるだけでなく、運用管理体制、継続的な改善なども含めて依頼者に満足していただけるサービスを提供していることでしょう。価格は委託先を検討する際に唯一明確な数値として比較できるので、わかりやすく魅力的に映るかもしれません。しかしながら高品質なサービスを安定して供給するためには費用も掛かることは認識しなくてはなりません。安定して業務を任せられそうかという視点は必ず持つようにしてください。

 また、導入後に想像以上に追加費用が掛かってしまったという場合があります。対象業務の領域が不明瞭だったことにより発生するケースが多いので、事前に対象範囲については明確にしておきましょう。

(2)目的が不明瞭なケース
 アウトソーシングの活用目的にコストダウンや人手不足の解消を設定されるケースが多く見られますが、そこにとどまらず、継続的なオペレーションの改善や経営で実現したい資源の再構築の姿をゴールにすることをお勧めします。コスト削減や人員削減は結果としてついてくるものであり、課題の根幹をなしている部分と向き合った目的が設定されていると、より効果が出やすくなります。

(3)評価軸を持たないケース
 BPOベンダーはKPIなどの指標を用いて、職務達成についての進捗を報告します。(2)の内容ともつながるところではありますが、何をもって目的や目標を達成していると評価するのかという評価軸が依頼者側にない場合、BPOベンダーの能力を引き出すことができず、思うような効果が出ないと嘆くことになります。

■BPO活用を成功させるポイント

 上記の失敗例から導き出される成功のポイントは以下の通りです。

●目的を明確にする
 上述の通り、BPOを利用する目的を明確にすることが必要です。たとえば、「競争が厳しくなる中、アフターフォローを充実させることで差別化をはかりたい。そのために社員は重要顧客に集中し、そのほかの顧客をBPOで分担することで機能・組織のレベルを上げていきたい」などです。「人員が不足しているからアウトソーシングを活用したい」という目的よりずっと明確なので、何が真の課題なのかを共有できます。結果、改善策にも大きな違いが生まれます。

 これはアウトソーシングの対象業務に今現在あたっている社員の理解、思いの共有にもつながるものであり、社内でよりスムーズにBPOを導入するためにも重要な部分です。

●対象とする業務範囲を明確にする
 RFP(提案依頼書)を作成しましょう。あらかじめ対象業務の範囲を明確にすることは難しいことですが、どのような業務のどの部分をどんな形で依頼したいとイメージしているのかがおおむね理解されるよう、文字や簡単なフロー図に起こしてベンダーと共通認識を持てるようにしましょう。予算やセキュリティ上譲れない部分など、調整が難しい部分を前もって明確にしておけるという利点もあります。こういった情報をいかに共有できるかが、よりベストな提案を導き出すことにつながっていきます。

●評価軸を設定し、継続的な改善をはかる
 意外と多いのが、いざ委託が始まるとベンダー任せになってしまうというケースです。BPOベンダーは培ってきたノウハウを生かし、よりよい結果となるよう改善を行いますが、それが依頼者の目指す方向に合致している改善であるかについては依頼者の判断を必要とします。結果に対してどのように考えどのような改善をしてほしいと思うのかをベンダーに伝えて一緒に改善策を検討するということが重要です。

 BPOベンダーを専門分野のパートナーとして迎え、戦略的に活用するということは、決して丸ごと任せることではなく、さまざまなノウハウからベストな選択を導きだす協力者であることが必要なのです。目的がしっかり共有されていれば、思いもよらなかった改善案をベンダーから受け取ることができるでしょう。

■BPOベンダーの選定ポイント

 BPOベンダーを選定する際は、以下のような点に注目することをお勧めします。

●実績・専門性・料金
 委託したい業務に対する実績や専門性はどうか。適正価格か。

●キャパシティ
 依頼する業務量・閑散に対応できるのか。対応領域の広さはどうか(導入後、対象領域を広げられる可能性があるか)。

●セキュリティ管理体制
 セキュリティポリシーの提示の有無。各種認証に基づく管理運営。

●事業継続性という観点
・アウトソーシングをメインに行っているか(本業に付随したサービスではないか)。
 本業につながらない場合アウトソーシング契約を打ち切られてしまうケースもある。
・業績、雇用体制など運営体制がしっかりしているか。
 サービスを継続して提供できる体力がありそうか。人材採用・育成の体制など、安心して任せられる運営体制か。

■最後に

 全5回にわたり、BPOについてお伝えしてきました。変化に柔軟に対応できるスピード感がある経営がますます求められるようになった今日。「BPOという外部の専門家を迎えることで、経営品質、サービス品質をあげる」そういった選択肢も存在しているということがご理解いただけましたら幸いです。

関連情報:キヤノンマーケティングジャパンBPO紹介サイト
https://cweb.canon.jp/solution/bpo/?utm_source=g-soumu&utm_medium=referral&utm_campaign=g-soumu_column5

高桑 敬太
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