「人材」を「人財」に変えるためのリーダー養成講座 京セラコミュニケーションシステム株式会社 人財育成支援事業部 事業部長 竹松 健治さん

Vol.07 人財を育成するための3つの眼、「視点・視野・視座」を養う

2016年11月15日 10:00更新

百円玉は円形ですか?

人は、同じとき、同じところで、同じ事象に接しても、決して同じようには見ていません。それは、「視点」が違うからです。

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たとえば、「百円玉は何形ですか?」と聞いたとき、多くの人は、まず「円形」と答えます。それは、「百円玉=円形」という先入観があるからです。しかし、見る角度を変えると、それは「楕円形」とも、「長方形」ともいえます。

 

日頃、ものごとを同じ方向からしか見ていないがために、つい「これはこうだ!」と決めつけ、先入観でものごとを見てしまったり、深く考えなくなったりしていないでしょうか。自ら考え、「視点」を変えながらものごとを取り組んでいくためには、まず何のために、何を目指して取り組んでいくかを明確にすることからはじまります。これらを習慣にしている人はまれです。だからこそ、これらを考える場を作ることが必要となります。

 

 

また、「視野」を広げることは、部分最適ではなく、全体最適を考える上で、とても大切なことです。加えて、全体最適を探究する上で「視座」を高めることも重要になってきます。「視座」とは、ものごとを見る姿勢や立場を意味します。意義・目的を踏まえた思考ができるかどうかが、「視座」を高めるための第一歩となります。

 

 

目標管理制度を取り入れている企業も多いと思いますが、その制度を生かして人財を育成しているところは意外と少ないものです。それは、掲げる目標そのものに対して、上司が適切な指導していないからではないでしょうか。

 

 

誰しも、日々いろいろな体験を積み重ねていますが、「なぜそうなったんだろう」と考える習慣を身に付けることが、学習能力を高めることにつながります。上司が、日々「なぜそうなったのか」と聞くとしましょう。部下は答えがわからなくても、懸命に考えて答えを出すことで、上司も間違いを指摘することができ、部下は上司との考え方との違いを自覚し、深く考えるきっかけになるでしょう。その反復こそ、成長を促します。

 

 

自分の至らない点は、なかなか自分自身では気付けません。特に経験が乏しい新入社員は、任された仕事に夢中になればなるほど、「視野」が狭くなり、得た情報が全体の中でどの位置にあるのかを考えられません。だからこそ、上司が部下に対して日頃からどのような声を掛けるかがとても大切であり、「視点」「視野」「視座」を養うために必要なことだと思います。

 



「人材」を「人財」に変えるポイント

  • 何を目指して取り組んでいくかを考える場を作る
  • 日頃から上司が部下に対して「なぜそうなったのか」と問い掛ける