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組織を活性化する「場」作り【その7】コミュニティー&インナーブランディングの仕掛け方

2018年09月07日

 コミュニケーション誘発、触発の仕掛けは、喫煙所「たばこコミュニティー」での社員心理を読み解くことでさまざまなアイデアが浮かんできます。

■社員同士の関係性

 まずは会社での社員同士の人間関係を考えてみましょう。いうまでもないことですが、会社は仲良しクラブではありません。「仕事、ミッションを遂行する」という目的を持った集団であり、社員は知的・肉体的労働資本を提供し、それによる価値創造と貢献に対し報酬を受け取ります。

 社員同士は、たまたま同じ時期に、同じ職場で働くことになった「他人」であり、仕事を通じて結果的に、同僚、仲間(時として友達や親友となることもありますが)としての意識が醸成されてきますが、 職場では、「仕事の遂行」といった目標をベースとしたコミュニケーションを活性化し成果を挙げなくてはなりません。しかしながら、もともと「他人」である社員同士が、いきなり理想通りの仕事コミュニケーションを取れといわれても簡単にできるものではありません。

■自己領域の境界を薄くする

 人には他者を寄せ付けない「自己領域」がありますが、趣味や話題が合う集団、利害・理念が一致する職業的な集団、恋人や夫婦あるいは本能的な欲望や快感といった自己領域を共有することができる(と思い込める)他者に対しては、自己領域の境界が薄れ、心を通じ合わせ、信頼感が生まれてきます。

 たとえば、職場内の「スモーカーズコミュニティ」は、たばこという嗜好(しこう)品を介して、社員間の他者意識が緩和され、結果、コミュニケーションが誘発されます。たばこがコミュニケーション誘発の触媒となっているといえるでしょう。

■「触媒」効果が期待できる仕掛け

 このように他者意識を緩和し、「触媒」となり得る仕掛けにはどのような物があるのでしょうか。「触媒」効果が期待できる具体的な仕掛けの一部を紹介します。これらは、インナーブランディング(社員のやる気や組織の求心力を高めて会社力を向上させる取り組み) そのものでもあります。

(1)ファミリーデー(家族と会社の絆を深めるイベント)開催

(2)社内施設(カフェテリアや社員食堂)を活用した全社員対象のフリーフーズ&ドリンクデーの開催

(3)会社内の部門対抗イベント(運動会、球技大会、マラソン参加、ボーリング大会等)開催

(4)社内求心力を高める企業スポーツ支援(都市対抗野球、マラソン、ゴルフ等)

(5)社内クラブ活動
 音楽、スポーツ、趣味......何か共通の活動目的を持つことで親近感が醸成されます。

(6) 職場横断的な社員旅行4.0
 単なる宴会旅行ではなく、歴史探訪や脱出ゲームといったテーマや目的を持ったイベント旅行です。職場外での宿泊を伴う時間は、社員同士の心の距離を近づけることができます。

(7)同期・同年入社社員会、県人会、誕生会
 同期・同年入社同士の絆は強いものです。また、同郷の人との仲間意識は自然と感じられるものです。

(8)作品、成果物展示発表会

 このほかにもまだまだ施策はありますが、こうした施策を打っていく上で留意すべき大切な条件が存在します。それは、日頃より職場内内集団(自分が属しているチームや部門)での人間関係(上司や同僚間)が良好であることです。

「なんで仕事以外で○○さんと一緒の時間をもたなきゃならないの!勘弁してよー」

といった心の叫び! みなさんも経験ありますよね。こうした集団の実情を観察しておきながら仕掛けていくことがとても重要です。

岡田 大士郎
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