「人材」を「人財」に変えるためのリーダー養成講座 京セラコミュニケーションシステム株式会社 人財育成支援事業部 事業部長 竹松 健治さん

Vol.02 「やってないことをやってみよう!」とにかく楽しむ会社経営を
(京滋ユアサ電機株式会社)

2017年1月16日 15:00更新

昭和9年(1934年)創業の電装品や携帯電話の販売を行う京滋ユアサ。主に電装事業部とメディア事業部に分かれており、創業当初は男性社員がほとんどでした。しかし、メディア事業部が活性化すると同時に働く女性が増え、結婚しても離職せずに働き続ける社員が増え続けています。女性と男性の比率がガラリと変わる中、創業82年の老舗会社が取り組む女性応援策とは?取締役経営管理部長の木村要氏にお聞きしました。

 

男性社会から女性社会へ

数年前から、男性社会だった会社から女性視点を大切にする会社へと生まれ変わりつつある京滋ユアサ電機。携帯電話の販売事業を始めて以来、店頭で接客する女性雇用が増えたことから、女性の雇用が格段に多くなりました。

そんな中、同社が掲げているテーマは「勤めてよかったといえる会社」にすること。男性であれ女性であれ、社員一人一人が仕事を通して成長し、職場や家庭、地域の方々に「感じのいい人だな」「感じのいい会社だな」と思ってもらうことが、会社の成長につながると考えています。

「女性は家庭を守りつつも、自ら稼いでいく時代。産休・育休も率先してサポートしようと思っています」と木村氏。女性活躍の土壌づくりは道半ばだとしながら、さまざまな対策を打ち出そうとしています。

 

決して諦めない。ピンチをチャンスに変える!!

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同社が女性活躍に目を向け始めたきっかけは、1996年、ドコモショップの代理店をオープンしたころから。「もともとは男性社員ばかりの職場でしたが、女性社員がだんだんと増え始めました」と木村氏は振り返ります。

男性社員ばかりだった時代は、社員同士の繫がりが深かったため、辞める社員はほとんどいなかったのだとか。ところが女性社員が増えたことで、事情が変わったと木村氏は話します。

「女性の場合、結婚などのさまざまな理由から退職してしまうケースがあることに驚きました。そこで、男性社員とは違う、女性社員が働きやすい視点を持たなければと思ったんです」。

同時に、携帯電話の普及により、各店舗がどんどん忙しくなっていき、社員の残業、クレームが増え、2006年あたりには社員がどんどん辞めていくという事態に。さらに、「きつい」「しんどい」という携帯ショップに対するイメージが世間に広まってしまい、新卒採用が難しくなったと言います。

「こうした事態に直面したとき、新しい社員を入れることよりも、どうやったら今いる社員が働き続けてくれるか、それを考え始めることを率先することにしました」。

 

社員1人1人のニーズを大切にする経営法

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考えついたことは、結婚して辞めていく社員に「どうやったら続けてもらえるか?」と、とにかく1人1人インタビューをし、社員が望む条件を取り入れ始めました。例えば、日曜休み、時短で早番、7時間勤務、正社員から契約社員への変更など。このように、社員のニーズを満たそうとしたことがきっかけとなって、やり続ける女性社員が増えました。

さらに、社員自ら各店舗を回り、職場の雰囲気づくり、育休制度の説明などの取り組みを始めることによって、離職率の低下、復職の希望が増えることに成功しました。

今現在、女性社員が働きやすい会社を目指すための取り組みとして、ある1人の社員の経験から作られた妊娠、育休、出産、復職までの道のりをレジュメにして、店舗ごとのサポートを実践しています。また、職場の雰囲気を大切にすることも重視し、店長1人1人に女性活躍の重要性を伝えています。それでも店ごとに温度差が出ることから、本社から各店舗に足を運ぶことを実践。子供の急な発熱などで休む時は誰かが仕事をサポートするなど、チームワークによって仕事を補い合っています。

このような取り組みによって、継続して働き続ける社員が増え、働きやすくなった今、福利厚生として託児施設を導入できないかを検討しています。

 

独自のチームワークを強固し、更なる発展へ!

まずはやってみよう!やってみたらなんとかなる!その姿勢をもとにチャレンジ、実践し続けている同社。今後の展開として、社員、スタッフ同士のつながり、ワークシェアを大切に、より女性スタッフが働きやすい会社を目指しています。

「時短制度をとることで、仕事のメリハリがつくという成果が出ているので、これをもっと活用してそれぞれサポートしながら、助け合い、子育てしながら働ける会社を作りを続けていく」と木村氏。女性社員が活躍する組織づくりの取り組みに、期待が集まります。

 

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取締役経営管理部長の木村要さんとご一緒に

 

執筆:ママライター木村 慈子(写真右)