総務のトピックス

イベントレポート:

第7回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞 受賞企業決定

2017-03-01 18:35

「日本でいちばん応募資格が厳しい」とも言われ、そう簡単には応募することもできない賞。正しいことを正しく行い、人を幸せにする経営を実現している企業等の団体を表彰する、人を大切にする経営学会(会長:法政大学大学院坂本光司教授)の顕彰制度「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」だ。第7回を数える今回は、自薦・他薦による85社が応募し、2月27日、「経済産業大臣賞」「厚生労働大臣賞」など17件の受賞企業が発表された。

「人員整理を目的とした解雇や退職勧奨をしていないこと」「外注企業・協力企業等、仕入先企業へのコストダウンを強制していないこと」「黒字経営(経常利益)であること」などの厳しい5つの条件を5年以上にわたって満たしていることが応募資格。さらに、社員一人当たりの人財育成経費、高年齢者や障がい者の雇用、女性活躍推進の状況、会社の福利厚生制度・風土・職場環境に関する状況など、経営全般にわたり厳しい審査を経て、受賞企業が決定される。

坂本教授.jpg同日、法政大学大学院で開催された受賞企業発表記者会見で、受賞企業とその受賞理由を説明した審査委員長の坂本教授から、「障がい者雇用率が法定雇用率を大きく上回っている」「定年を設けず、多くの高年齢者が活躍している」「社員教育に熱心であり、所定労働時間内に5%以上の時間を教育訓練に充てている」「重度・精神障がい者を積極的に雇用し、全員正社員として健常者と同様の雇用形態を継続している」など、受賞企業の驚くべき取り組みや成果が次々と紹介された。経済産業大臣賞を受賞したTOTO株式会社は、正社員数6653名という規模ながら「過去5年間の転職的離職率が実質0%である」という。

そうした人を大切にする取り組みをしている上で、全ての受賞企業が黒字経営を実現し、増収・増益を続けている企業も少なくないという。「人を幸せにしていれば結果的に業績も上がるはず」という、人を大切にする経営学会の指摘を正に具現化している企業ばかりであることが分かる。

坂本教授の著書『日本でいちばん大切にしたい会社』(あさ出版)はシリーズ5作累計で発行部数70万を超え、「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」も第7回を数え応募企業数が年々増加している。人を大切にする経営に対する興味・関心が強まっていることの表れであると考えられるが、一方で、人を大切にする経営が「業績を上げるため、また、人材を確保するために、人を大切にする」という論調で語られることも少なくないようだ。そうした状況に坂本教授は、「大学や大学院が間違った経営学を教えている。会社の目的とは人を幸せにすることである。そうした本質論が軽んじられ、業績を上げるための手法ばかりに目がいっている。正しい経営学が普通に語られるような世の中にしていかなければならない」と厳しく警鐘を鳴らす。

3月21日には、法政大学市ヶ谷キャンパスにて表彰イベントが開催される。昨年は650名を超える参加者を集めた同イベントでは受賞企業数社による事例発表や特別講演が予定され、「人を大切にする経営」を学び、感じて、交流できるプログラムとなっている。

大切にしたい会社大賞_集合.jpg

第7回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞AWARDの詳細・申込みはこちらから。


各賞の受賞企業は以下の通り。
経済産業大臣賞
 TOTO株式会社
厚生労働大臣賞
 学校法人 柿の実学園 柿の実幼稚園
中小企業庁長官賞
 コーケン工業株式会社
実行委員長賞
 新日本製薬株式会社
審査委員会特別賞
 株式会社アポロガス
 三和建設株式会社
 スズキ機工株式会社
 ゾーホージャパン株式会社
 有限会社ツマガリ
 株式会社特殊衣料
 株式会社ネオレックス
 武州工業株式会社
 株式会社ベル
実行委員会特別賞
 株式会社ウェルテクノス
 株式会社ツバサ・翼学院グループ
 社会法人実誠会なるみ園
 社会福祉法人 太陽会

 

イベントレポート:

リクルートライフスタイル、CSカレッジ
「業績軸から幸せ軸へ、企業経営のパラダイムシフトとその実践」開催

2016-08-09 17:08

20160809topics01.JPG 株式会社リクルートライフスタイルは6月23日、CS(顧客満足)とES(従業員満足)に関する最新の事例や理論を企業の枠を超えた交流の中で学び、研究するために定期開催している「CSカレッジ」第25回として、「人本経営とは? 業績軸から幸せ軸へ、企業経営のパラダイムシフトとその実践」を開催した。『元気な社員がいる会社のつくり方』『人本経営』などの著者、株式会社シェアードバリュー・コーポレーション代表取締役の小林秀司さん、社是「幸せ制作会社」、経営理念「多くの幸せを創りだすことにより社員がしあわせになり、支持され、成長する会社になる」を掲げ、社員の笑顔にあふれた組織を作り上げた株式会社ヘッズ代表取締役の暮松邦一さんを講師に迎え、グループワークを通じて参加者同士、講師を交えてこれからの時代にふさわしい企業経営、組織づくりの在り方について活発な意見交換がされた。



参考:「管理部門の新たな価値を自ら創造!100年後も続く顧客作り」
(『月刊総務』2015年9月号「総務の現場から」)


人本経営が良い会社づくりのキーポイント

 イントロダクション講演はシェアードバリュー・コーポレーションの小林秀司さん。小林さんは、ベストセラー『日本でいちばん大切にした会社』シリーズの著者、法政大学大学院政策創造研究科の坂本光司教授に師事し、講演や中小企業経営者向けコンサルティング活動などを通じて、人を大切にする会社づくりの啓もう活動を全国で進めている。

20180809topics02.JPG 小林秀司さんは、自身の数多くの企業視察、コンサルティング活動を通じて、これまでのマネー資本偏重主義から、人を大切にする思考を優先する人本主義へと社会的価値基準が大きく変わりつつあることを実感していると述べた。人本主義において企業が優先すべきステークホルダーは、「社員とその家族」、「社外社員(取引先、下請け企業等)とその家族」、「顧客」、「地域社会」、「株主」であり、この順番が大切だという。そして、この順番で企業に関わるすべての人が幸せになることを目指す「幸せ軸」による価値判断、経営が奏功している事例が次々と現れているという事実を、具体例とともに示した。これは、飲食、観光業などのサービス業に限られたことではなく、あらゆる業種・業態において見られる傾向だという。逆に、従来型の「業績軸」による経営を続ける企業が、高い離職率と採用難により人材確保もままならず業績を悪化させてしまうケースが目立つようになったとも。小林さんは、人が辞めない人本経営が良い会社づくりのキーポイントであり、「ゆとり世代」とか「悟り世代」と言われている平成世代は人本主義と親和性が高いのではないかと分析する。

 小林さんは、人を大切にする幸せ軸による経営へのシフトが永続企業をつくる最大にして唯一の要素であるとして、一日も早い方針転換を勧める一方、良い会社の事例や施策を表面的に見よう見まねで導入することのリスクにも警鐘を鳴らす。良い会社の風土が醸成されていなければ、そのような場当たり的な施策を講じることによってかえって組織が混乱し、事業成長の妨げになることが多いという。つまり、制度よりも風土。まず良い会社の風土をつくり、良い風土が自然と制度をつくり上げていくという観点から、経営者が本気になってじっくり取り組むべきであるとまとめた。


社員の幸せを優先すれば
顧客満足度が上がり、企業の業績も上がる

 小林秀司さんによるイントロダクション講演を受け、株式会社ヘッズ代表取締役の暮松邦一さんが基調講演を行った。暮松さんは、中・小規模の洋菓子店や生花店、雑貨店等へラッピング資材をカタログ通販で販売するという優れたビジネスモデルで高い業績を上げていたが、社員の定着率が低いことに違和感を持っていたという。暮松さんいわく「お金のために経営を行っていたため」、とうとうナンバー2として頼りにしていた社員からも見放され、これではいけないと必死に考え、経営に関する本を読みあさっていたところ、小林秀司さんの著書『元気な社員がいる会社のつくり方』と出逢った。社員の満足度を上げることこそ、最優先で取り組むべきこと。社員の幸せを優先すればその結果、顧客満足度が上がり、企業の業績も上がると説く小林さんの考えに共鳴し、すぐに小林さんに連絡をして面談し、業績軸から幸せ軸へ変革する決意をした。ほんの数年前のことである。それから数年、小林さんとともに社員を幸せにする良い会社づくりにまい進し、その組織づくりを参考にしようと全国から視察に訪れる人の絶えない会社をつくり上げた。

20180809topics03.JPG

 幸せ軸にシフトした結果、離職率は実質ゼロとなり、会社の業績もさらに伸びたという。そして社員には、自社の売り上げが伸びるということは、お客さまの売り上げが上がっていることの表れであり、顧客のお役に立つことが結果として自社に返ってくるのだと話しているとのこと。小林さんによるサポートの下、全社員参加により策定したクレド「HEADS HEART」11項目のいずれかに関連する3分間スピーチを、3人ずつ毎日の朝礼時に実施するなど理念浸透への不断の取り組みや、バースデーカード、「飲みにケーショングループ」の作成などの施策を重ね、社員から暮松さんへの信頼も厚くなり、還暦の誕生日には社員や社員の家族が総出でサプライズパーティーを開いてくれるまでになったと目を細めて話された。


20180809topics04.JPG 小林さんと暮松さんの講演を受け、「いちばん印象に残った言葉や気づき」を参加者間でシェアするグループワークが行われた。小林さんが「100社あれば100通りの人本経営」と表現する通り、さまざまなバックグラウンドを持った参加者間で多様なコメントが出され、プログラム終了後も話が尽きることがなく、参加者の理解や気づきがさらに深まったようだ。








 CSカレッジの参加者は必ずしも企業経営者というわけではないが、参加者の多くが「まずは、自分の周囲や所属する部署からでも変えていきたい。そのためには、まず自分の行動から」という感想を述べており、人本経営、幸せ軸の経営のますますの広がりが予感されるイベントとなった。

 

イベントレポート:

「健康を経営の軸に」。HHHの会発足記念フォーラムが開催

2016-03-22 15:42

健康経営への関心がますます高まっている。そんな中、産学官連携による「健康経営を経営課題として考える『HHH(スリーエイチ)の会』」が発足、その記念フォーラムが2016年3月9日、神戸大学で開催された。企業や団体の経営者をはじめ、総務や人事関係者ら計約145人が参加。経営者、経営学者、産業医らの視点から、健康経営についての議論が交わされた。


●健康経営とは「管理」することではない
hh_01.jpg
 はじめに、主催団体である「人と組織の活性化研究会」代表理事の石見一女さんが、会が発足した経緯について語った。「私が考える健康とは、心身ともにイキイキと活力に満ちている状態。ところが、専門家の考える健康とは、維持し管理し数値で定義付けられる状態。前々からこの認識のずれを感じていた。また、従業員の健康をマネジメントすることがこれからの経営との持論に対し、消極的な反応が多いのにも戸惑いを感じていた」と根底にある問題意識を明らかにした。そして、「健康と経営には密接な関係があると、多くの人が気付きはじめた。会が考える健康経営とは、健康管理を推進するものではない」と語り、会の発足により、経営のあり方や個々の働き方が変わる機会になればと話した。

●健康経営は福利厚生ではなく投資

 経済産業省ヘルスケア産業課総括補佐の梶川文博さんは、「健康長寿社会の実現と健康経営の推進」をテーマに国の取り組みを紹介。超高齢化社会の国民医療費の増大が問題となる中、医療費抑制につながる新たな産業を生み出せば、国も企業も個人もメリットがあると話した。

 続いて、NPO健康経営研究会理事長でアドバイザーの岡田邦夫さんが「経営戦略としての健康経営」をテーマに産業医の視点で講演。人は環境により健康にも病気にもなるとして、個人のライフスタイルがもたらす生活習慣病から、社会全体がもたらす「社会環境病」へと病気のあり方が変わってきていると強調した。また、トップの姿勢が健康管理に大きな影響を与える例として、「組織のマネージャーがひとこと言っただけで、まったく上がらなかった社員の健診受診率が一気に伸びた」というケースを紹介。岡田さんは「従業員の健康を守る管理者は経営者。健康管理を組織戦略として展開する企業経営が重要であり、健康経営は福利厚生の視点ではなく投資」と力説した。


●優しいだけじゃダメ。企業と個人のwin-winの関係重視


 hh_02.jpgパネルディスカッションでは「健康経営の推進は、経営の在り方を変えるのか、働く人の働き方の発想と行動を変えるのか」をテーマに、専門家や企業関係者が議論を繰り広げた。

 ロート製薬株式会社 CEOの山田邦雄さんは、経営者の立場から「本当の健康とは社員の自立心のこと。企業と社員に依存関係があると成熟した関係になれない。フリーダムな関係でないと、メンタルな意味での健康は達成できない」と発言。それに対し、武蔵大学経済学部准教授で副座長の森永雄太さんは、「社員が自立し、健康も自分で管理するのは、社員にとって本当に優しいのか? 反対に厳しいのではないか?」と疑問を投げかけた。すると山田さんは、「優しいだけでは駄目じゃないですか。子どもを育てることも同じ。優しいと教育との概念は違う」とコメントするなど、一時議論が白熱した。

 また、株式会社ルネサンス 常務取締役執行役員の高崎(※)尚樹さんは「厚労省の国民生活基礎調査では健康診断に行かない理由の1位は『心配な時はいつでも医療機関を受診できるから』だった。不調になってから対処するというのは本末転倒な話。社員の健康をどのように考えるか? 健康経営とは『当たり前』のことを当たり前に取り組む経営だと感じる」と語った。

※崎はたつざき・以下同様



●企規模の大小やお金の問題ではなく思いやり&当たり前

hh_03.jpg
鎌倉市役所市長の松尾 崇さんが「難しい課題だと感じる。健康経営が、社会全体を覆う閉塞感を打破し、
誰もが幸せになる社会づくりのきっかけになれば」と参加者席から発言した

 会場との意見交換では、参加者からさまざまな質問が寄せられた。「健康でも仕事への意識が強くないと悪い影響がでたり、健康のために無理するのは止めようという考えがあったりするかと思うが、健康と仕事力向上をどのように考えるのか」という産業医からの質問には、岡田さんが回答。「賃金をもらう限りプロの意識があるのかを確認する。仕事をしたくないというのは労働契約の違反だから、健康と職務とのアンバランスがあるかどうかを見抜かなければならない」と語った。また、森永さんは「健康経営をして健康オタクが増えただけでは、生産性につながらないこともある。健康と働き方の関係性を示すことが大事」との見解を示した。

 「山田さんがもし中小企業の社長だったら、健康経営に取り組むのか」との質問には、山田さん自身が回答。「健康経営は、企業規模の大小に関係ない。儲かっているから実施するというものでもない」と話した。高崎さんも「健康経営とは経営者が当たり前に行うことであり、社員に対する真の意味での、思いやりのことではないか」と語った。

 こうした意見を受け、岡田さんは「健康経営の基本は、企業が利益を出し、その利益をうまく従業員に配分して健康を維持させること。いわば、将来の利益に結び付くような投資をすることだ。会社も人も育てることが経営者の役割で、健康経営の始まり」と総括した。

hh_04.jpg パネルディスカッションの座長を務めた神戸大学大学院 経営学研究科教授の金井壽宏さんは「測定できないものは制御できないとの観点から、健康経営にも健康会計というような管理会計のシステム作りが必要。参加者の皆さんが、職場や組織で考えて議論し、構想し始める契機になることを願う」と締めくくった。





hh_05.jpg●HHHの会とは
 「健康経営の実践が従業員の意識行動に良い影響を与え、企業の魅力度を高める施策となり得るのか」という課題に対し、参画企業の協力による実証と経営学の視点から、企業経営者が主となりその成果を検証する。
 会の名称であるHHHは、Health(健康施策)× Human(従業員)= Happiness(企業と従業員の幸福)の頭文字によるもの。活動は1年間で、神戸大学を拠点に計4回開催。なお健康経営という言葉は、NPO法人健康経営研究会が2006年に商標登録したもの。

 

イベントレポート:

社内報のグローバル化、コツは?

2016-03-18 19:46

読まれる社内報セミナー、最終回は「グローバル化・チーム化」

神戸商工会議所の社内報研究小グループ(神戸市)が主催する、読まれる社内報の連続講座。2月26日に行われた最終回では、社内報のアウトソーシング事業を行うウィズワークス株式会社の豊田健一・社内報事業部長が「社内報のグローバル化」「通信員の動かし方」について講演した。


●グローバル社内報、どんな誌面にすれば?

 世界的な企業が発行する「グローバル社内報」。誌面を多言語化し、海外社員のもとにも届けている、いわば国際版社内報だ。豊田さんは「日本の社内報をそのまま訳して海外に発信しても意味がない。そもそも、日本の話題に海外の社員が興味を示すのか」と問題提起した。

 一方で、会社の方向性を伝えるための「社長メッセージ」は載せるべきだと強調。「2-3ページ目はトップメッセージを載せて、残りは各国それぞれのネタを載せたほうが読んでもらえる」とアドバイスした。

●海外版は別冊にしたほうがいい?

 グローバル社内報でよく見かけるのが、一冊の社内報に日本語と英語を併記しているケース。これについて豊田さんは「多言語併記にすることで、日本語の記事を載せるスペースが少なくなり、それまで熱心に読んでくれていた日本語社内報のファンを失うことになりかねない」と指摘。海外版は別冊にし、日本語版とは切り離したほうが、読者離れを防げると話した。

 また「国によって、面白いと思うネタも文化が違う。興味の格差をいかに乗り越えるかが、グローバル社内報の今後の課題」とした。

●社員みんなで作る「通信員制度」、本当に機能している?

 社内報の担当部署だけでなく、あらゆる部門に「通信員」と呼ばれる担当者を配置し、ネタや記事を集めている企業も多い。しかし「通信員が記事を送ってくれない」など、さまざまな悩みも生じている。これについて、豊田さんが述べた解決法は以下だ。



【通信委員にうまく動いてもらうには......】
■通信委員を「指名」する
......各部門に通信委員の人選を任せると、意欲的でない人が選ばれる場合も。「こんな人に通信委員になってほしい、という条件を示し、指名されたあとは、会社が正式に任命する。これによって、社内報の作業が『片手間』ではなく『仕事の一環』になる」。
■常にフォローする
......せっかく記事を送っても、何のリアクションもなければ誰だってやる気が萎える。それを防ぐために、社内報担当者が通信員を積極的に評価することが大事だと豊田さん。「いつも記事をありがとう、と言うなど、日ごろのフォローが大切。また、記事に顔写真や署名を入れると、社内の人から『今月号に載っていたね』などのリアクションがあるので効果的」。
■当事者意識をもってもらう
......例えば、社内報の1ページを使って、写真付きですべての通信員を紹介すると、通信員に「当事者意識」が生まれ、積極的に動いてくれるように。
■「ニュースある?」ではなく「どんな出来事があった?」と聞く
......通信員に「何かニュースはありますか?」と聞いても、なかなか狙った返事が返ってこない場合がある。「そんなときは『どんな出来事があったか』を列挙してもらい、その中から社内報担当者が『ネタになりそうだ』と思うものを選別し、情報提供してもらうといい」。


●自ら発信すれば、まわりが動く

 「情報が集まってこない」とは、社内報担当者からよく聞こえてくる言葉だ。しかし豊田さんは「そもそも情報は、座っているだけでは集まらない。現場に出かけて行き、取りに行くものだ。また、自分から発信するのも大切。小さな情報でも発信しまくれば、『この程度のことでもいいんだ』と社員が思ってくれて、情報収集の敷居が下がる」。

toyoda.jpg

 

イベントレポート:

第2回「人を大切にする『良い会社』ベンチマーク」リポート【アクロクエストテクノロジー】

2016-03-15 18:10

acro01.jpg

創業時から人事に携わり、夫である社長の流さんとともに「社員が気持ちよく仕事し、成長できる」環境づくりに尽力してきた新免玲子さんに、今までの取り組みやポイント、成果についての講話をしていただいた。

●納得するまで話し合い 決めたことはすぐ行動

acro02.jpg

 働きやすい会社を作りたい、と社員たちと試行錯誤を行ってきた弊社が、昨年は「働きがいのある会社」国内ランキング1位(*)に選ばれました(編集部注:ベンチマーク開催後、2016年も連続で1位を受賞されました)。さらに第5回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞では審査委員会特別賞もいただきました。「技術」の会社ですが、社風の取り組みでも評価していただき、光栄に思っております。

 私たちは「何でもみんなでオープンに話し合う」のが基本。各自の考えをしっかりと述べ、納得するまで時間をかけて議論します。給与や賞与についても、社員がお互いを査定して話し合いで報酬を決める「ハッピー査定360」という仕組みを実施しています。
 社内ルールについても同様です。たとえば15年前には社内での喫煙が議題にあがり、討論の結果、全社禁煙が決定。ヘビースモーカーだった社長も、きっぱりたばこをやめました。その際、喫煙者は採用の対象としないことも決めました。当時は画期的なことで、社外から「応募者が減るのでは」とのご心配をいただきました。しかし「ポリシーをしっかり出しているところがいい」と、より優秀な人材を採用できるようになったのです。以後、全社禁煙は続いており、これが評価されて昨年は第4回「健康寿命をのばそう!アワード」厚生労働省健康局長優良賞もいただきました。

 このように全社員での話し合いは、私たちの重要な文化。ただ話すのが苦手な社員もいます。そこで「どうすれば話しやすくなるだろう」についても、考え、多様な施策を展開しています。

●社員がしっかり学び、大いに楽しめる場を用意
acro03.jpg

 小さな会社は人材教育が大切と考え、私たちは年間100以上の「EDU(社内講習会)」を開催しています。講師は社内の技術者です。内容は録画してサーバーにアップし、出席できない人は自宅や空き時間に学べるようにしています。一方、社外でのセミナーに参加する際には補助金を支給。受講後は、社内のフィードバック会で知識や情報を共有しています。

 また、人を育てるには、学びの機会と同時にコミュニケーションの場も重要です。当社では常に相談や情報交換などができる仕組みのほか、同期でのランチ会、退社後の懇親会、社長宅のパーティーなど、さまざまなコミュニケーションの機会を設けています。
 働きやすい環境は上司側が作らなければなりません。しかし管理者側だけでなく各自が声を出し、会社全体で構築していくことが重要と考えています。

*世界49か国での調査結果を基に発表される「Great Place to Work」の従業員25-99人部門で受賞


acro04.jpg

acro06.jpg


● アクロクエストテクノロジーがこれまで取り組んできた「会社を元気にするための」
   仕組みやノウハウをもとに「組織いきいき実践勉強会」を開催します



「働きがいのある会社」ランキング(GPTW)で、2015年、2016年と2年連続で1位を獲得
し、『月刊総務』主催の「人を大切にする『良い会社』ベンチマーク」にも登場したアクロクエストテクノロジー株式会社が、指導本や組織論の座学などでは得ることのできない、実践を通した勉強会を4月に開講します。

勉強会のプランや日程など詳細はこちらから。




(『月刊総務』2016年4月号P44-45より抜粋して掲載)

 

1  2  3