オフィスレイアウトの変更:ヒアリング

最終更新日:2010年04月19日

オフィスレイアウトの変更:目次

オフィスの移転・レイアウト変更は、設備やオフィス環境の改善や、新しい取組み、運用の導入時期として絶好の機会である。ここでのヒアリングの意味は、レイアウトやOA体制を検討する際の基準作りに必要な情報を収集することではあるが、上記のように改善すべき事項を発見する良い機会でもある。多少、本来の趣旨とは逸脱した意見でも良いので、幅広く収集しておくと、事務局では気づかなかった問題点が浮かび上がってくる。ヒアリング項目はあらかじめピックアップしておき、対象部署が確定された時期に行い、分析結果をもとにして基準をつくる。ヒアリングは、ある程度の叩き台を作成してから、それをもとに行う。往々にして、移転・レイ変後に事業所が広くなる場合や、設備が新しくなる場合、その使用イメージが持てずに意見が出てこないケースがある。設備が良くなるのであれば、それが理解できるような使用イメージの事務局案を作成して意見を収集する。

●時期

ヒアリングの時期は移転・レイアウト変更が決定し、対象部署が確定されたら直ぐに始める。と言うのも、移転・変更の実施が決定すると、個別にプロジェクト事務局に要望を言ってくるケースが多々発生するからである。そのままだと、個別対応となり収集がつかなくなるので、それを防ぐ意味でも、移転・レイ変部署を対象に統一されたフォーマットによるヒアリングを実施して、それに全て盛り込んでもらうように統制する。但し、要望した事柄が全て実現できるというわけではないので、その部分の了承はしてもらっておく必要がある。

●項目

ヒアリング項目は、「現状の問題点」と「移転・レイ変後の要望」の2つの観点から、それぞれ以下の項目につき意見、要望を収集する。

(1) レイアウト(机の並び、通路幅、動線、他部門との距離、共有スペースからの距離)

(2) 机や椅子(机上の広さ、端末スペース、配線処理、プライバシーの確保、肘掛の有無)

(3) 収納什器・スペース(設置場所、保管スペースの割り振り、ファイリング、機密書類の保管)

(4) 端末やプリンター(配線処理、廃熱処理、電気容量、一人当たりの台数、プリンターまでの距離)

(5) コピー、FAX(使い勝手、待ち時間、送受信の待ち時間、ランニングコスト、設置場所)

(6) 電話設備、通信回線(使い勝手、転送等の付加サービス、適正回線数、ISDNの導入、子機の数)

(7) 会議スペース(設置場所、個数、使い勝手、使用ルール、間仕切りの有無と高さ、必要設備)

(8) 共有スペース(リフレッシュスペースの必要性、食堂設備、自販機、喫煙場所、公衆電話)

(9) 建物設備(床下配線、OAフロア、必要電源容量、必要回線数、空調設備、セキュリティ)

(10) ハウスルール(共有スペース使用ルール、喫煙ルール、ファイリングルール、設備使用ルール)

(11) 交通手段、食事(自社バスの運行、通勤車両の駐車場、社内食堂、仕出し弁当)

●分析

ヒアリングの結果をフォーマットの項目毎にまとめ、さらにその中で分類し整理していく。併せて、同一の項目が多人数からよせられているのであれば、その人数も把握しておく。具体的な人数で提案すると説得力がある。整理しつつ、実現可能性も検討しながらまとめていく。全てまとめた段階で、事務局で情報共有を行い、その中から、今回の移転・変更で解決できそうなもの、解決しなければならないものを抽出していく。最後に、事務局で洗い出した課題とも付き合わせて、現在考えられる全ての課題として整理しまとめておく。このまとめた結果から、具体的な検討が開始されていくことになる。このようにして、課題を整理することでヒアリングの段階は終了する。

(執筆:『月刊総務』)

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