オフィスレイアウトの変更:納期管理

最終更新日:2010年04月22日

オフィスレイアウトの変更:目次

オフィスの移転・レイアウト変更の場合には特に納期厳守が重要である。引越日を基準日として全段取りが組まれ、処理されていく。工事業者、引越業者の工程、移転案内の発送等、全業務が引越日を基準として動いていく。工程管理もただ単に、納期を守れれば良いだけではない。いかにスムーズに工事業者や対象部門が動け、特定の業オフィスの移転・レイアウト変更の場合には特に納期厳守が重要である。引越日を基準日として全段取りが組まれ、処理されていく。工事業者、引越業者の工程、移転案内の発送等、全業務が引越日を基準として動いていく。工程管理もただ単に、納期を守れれば良いだけではない。いかにスムーズに工事業者や対象部門が動け、特定の業務や部署に負荷が集中しないように組み立てるかが重要なのである。移転・変更業務を担当する人員にも、時間にも限りがあるので、膨大な業務のなかであっても、いかに平準化が図れないか、言い換えれば、いかに早い段階で諸々の課題に取り組むかが重要なのである。「まだ間に合う」ということで課題解決を先送りにすることは、その影響するところが把握できない段階では、是非とも避けるべきである。早い段階で、管理対象項目のピックアップ、対象項目の分類を行い、管理手法を検討しておく。施工工事の工程管理だけでなく、引越の工程管理も忘れずに。

●管理対象項目

移転・レイアウト変更担当者が行う工程管理は、竣工後に引き渡されてからの自営工事、2次工事といわれるものである。自営工事での管理対象項目は以下の通り。

(1) 倉庫等の移動家具(クランクモービル)の設置工事

(2) 事務室什器や備品の設置工事

(3) カーテン、ブラインドの設置工事

(4) 案内版や消火器の設置

(5) 厨房機器や自動販売機等の設置工事

(6) 電話回線の引込み工事と電話交換機、子機の取り付けとそれに伴う配線工事

(7) コンピュータの設置とそれに伴う配線工事

(8) 警備保障機器の取り付けとそれに伴う配線工事

(9) 移転当日の引越作業

これらの工程管理についても、外部に委託して管理してもらう事は可能ではあるが、専任担当者がいるのであれば、是非その者に担当させてみるべきであろう。確かにこの工程管理は繁雑で労力のかかる仕事ではあるが、重要な部分であり、成し遂げるとかなり機械系統、管財系に強くなれる。移転・レイ変後に機器や配線関係になんらかのトラブルが生じても、適切にその対応が取れ、スムーズな解決が図られることになるであろう。

●対象項目の分類

工程管理のポイントは、いかに短期間で、かつ他の工事の邪魔にならないようにスムーズな工程を組むかである。電話配線工事と新規什器の搬入は同時に行えない等々、各工事の工程の理解、とりわけどの範囲、どの部屋のどの部分からどんな工事を開始して、どの部屋のどの部分のどんな工事で終了するのかを理解し、他の工事がその工程と重ならないように注意する。また、同時に出来る工事はできる限り重ねて実施し短期間で終了させることが必要である。管理方法だが、新築の場合は竣工後に行う工事、リニュアルやレイアウト変更の場合は実施する全ての工事について列挙し、以下3つのカテゴリーに分類する。

(1) 第1分類:配線系統の工事。電話・システム・警備機器の配線と各主要機器の設置工事、OAフロアの設置工事

(2) 第2分類:多少の工事を伴うもの。ブラインド・カーテンの取り付け、間仕切りの設置、厨房機器の設置

(3) 第3分類:単に設置するだけのものや多少の接続が必要なもの。什器や備品、コピーやFAXの設置

同分類のものは同時に工事をしても問題はない、場所の順番を決定すれば良い。

●管理手法

通常、一番工期がかかるものは、第1分類の配線関係工事特に、電話工事である。工事範囲にもよるが、新築の場合で1週間から2週間は考慮する。レイ変の場合はこの工事を、土日の2日間で終わらせなければならない。第1分類から、全体の工期を確定して、その工期内で全工事や設置を完了させる。配線工事を中心に、その隙間を狙って、第2分類の工事、さらに両者の隙間を狙って第3分類の設置ものを組み込む。第1分類の隙間を狙うというのも、これも要は、順番の問題、どの部屋のどの部分から工事するかの問題である。完了した部分から随時、他の工事を行う。単純と言えば単純だが、正確な各工程の理解の上で初めて可能になる。関係業者と打ち合わせをすることで、工程が把握でき、他の工事との関連性についても理解できる。工期と2次工事の内容を明示すれば、その中でのやりくりは関係業者が意見を述べてくるので、その意見をもって調整をおこなうこととなる。

●引越の工程管理

引越作業の工程管理のポイントであるが、要は工程を決定しその工程通りに関係各部署に動いてもらうことである。引越当日何時まで通常業務を行ってもいいが、それ以降は全員引越作業に入ってもらう、そして、何時からは引越業者が搬出作業に入るので、退出してもらいたい等々。例外を認めず、いかに一斉に作業をさせるかにかかっている。決定事項としては時系列の動きと、テリトリー分けが重要である。どの部分はどの部署に責任を持って梱包や廃棄物品の判断をさせるかを事前にきっちりと明示しておき、もれのないようにしておく。ここでも、業者に何時まで業務を行っているか、何時までに搬入し設置してもらいたいかを明示すれば、その中で引越業者が工程を組んでくれることになり、その工程を社内でいかに調整するかに注力することになる。

(執筆:『月刊総務』)

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