知って得する!印紙税講座

知って得する!印紙税講座 第7回: 一の文書に2以上の課税事項が併記または混合して記載されている場合の文書の所属は?

堀 龍市税理士事務所 所長 堀 龍市
最終更新日:
2013年02月14日

前回は印紙税の課税単位である一の文書について説明をさせていただきました。

印紙税とは、簡単に言えば一の文書の内容(記載事項)が課税物件表のどの号に該当するかを判断すれば、自ずと税額が決まってきます。一の文書に単一の課税事項のみが記載されている場合には、その該当する号に文書の所属が決定されるのですが、実際にビジネスの場で作成される文書(契約書など)は、複数の課税事項が入り交じっている場合も多いと思います。

では、一の文書に2以上の課税事項が含まれている場合には、どのように文書の所属を決定するのでしょうか。

もちろんですが、そういった場合の文書の所属の決定方法もきちんと印紙税法で定められています。

簡単に説明しますと、一の文書の中の記載事項がそれぞれ第何号の文書に該当するかを判断した上で、「課税物件表の適用に関する通則3」というルールに従って最終的な文書の所属を決定していくことになります。

ただ、この「課税物件表の適用に関する通則3」というルールはかなり複雑で、必ずしも税率が高い号に決定されるといった類のものではありません。

そのため、このルールを見ていく前に、一の文書に2以上の号の課税事項が記載されている文書を大きく3つに分けてみたいと思います。(印紙税法基本通達第10条)

(1)当該文書に課税物件表の2以上の号の課税事項が併記され、又は混合して記載されているもの
 例:不動産及び債権売買契約書(第1号文書と第15号文書) →不動産の売買と債権の売買が混ざっているもの

(2)当該文書に課税物件表の1又は2以上の号の課税事項とその他の事項が併記され、又は混合して記載されているもの
 例:土地売買及び建物移転補償契約書(第1号文書)→土地の売買とその他の事項
   保証契約のある消費貸借契約書(第1号文書)→消費貸借契約とその他の事項

(3)当該文書に記載されている一の内容を有する事項が、課税物件表の2以上の号の課税事項に同時に該当するもの
 例:継続する請負についての基本的な事項を定めた契約書(第2号文書と第7号文書) →「継続する」と「請負」に同時に該当

だんだんと内容が複雑になってきて大変かもしれませんが、ここが1つの山場になります。

次回はこの分類を踏まえて、より具体的に文書の所属を決定するためのルールを見ていきたいと思います。 ここを乗り切れば、実際に目にする文書の所属も判断しやすくなってきますので、一緒に頑張りましょう。

(参考)国税庁ホームページ「印紙税額一覧表(課税物件表)」(PDF)

一言コラム:印紙税にもe-Taxが使えます。

少し話がそれますが、個人の確定申告の時期になり「e-Tax」という言葉をよく耳にする時期になりました。 e-Taxといえば所得税などの申告に利用すると思っておられる方も多いと思いますが、書式表示による納付の特例(よく「印紙税申告納付につき○○税務署承認済」と書いてあるもののことです)などの適用を受けている場合には、申告・納付手続きにe-Taxを利用することが出来ます。

書式表示による納付を選択しておられる場合には、税務署や金融機関へ行くことも多いと思いますが、そういった手間を省くこともできますので、それらの手続きに時間がかかって大変という場合には、一度、試してみるのもいいかもしれませんね。

※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。

著者プロフィール

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堀 龍市税理士事務所 所長
堀 龍市

経歴
大阪市出身、大阪府立大学経済学部経済学科卒。大学卒業後、父親が経営する会社に就職。父の会社で最も身近な存在であり、相談できる相手である顧問税理士が「税金の計算をするだけの人」と知って愕然とし、父の会社の解散に伴って、必死で会社を支えている社長を経営面からサポートする税理士を目指す。
その後、ランチェスター経営の竹田陽一氏に師事。
現在は「中小企業の社長と従業員とその家族が幸せになれば、世の中が幸せになる」を合言葉にクライアントの売上向上と税金対策に携わっている。

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