ファシリティマネジメントの役割
ファシリティマネジメントの役割(その20)FMをやっていれば
公益社団法人 日本ファシリティマネジメント協会 専務理事 成田 一郎
最終更新日:
2013年01月24日
1ヶ月のアクセスランキング
「FMをしっかりやっていればこんなことにならなかったのに」、というような言葉を最近よく耳にします。何かトラブルがあって安全安心が壊された時に多いようです。
2012年12月2日の中央道の笹子トンネルの天井板落下事故もその例でしょう。これは、天井板の吊り下げ金具の取り付け方法や腐食、さらには地震の揺れによる影響等が指摘されています。いずれにしても、十分に点検やメンテナンスができていなかったこと、さらには設計時点で、取り付け方法や接着剤の耐用年数に経年変化・老朽化等の長時間の使用に対する配慮や、地震の揺れへの対応が足りなかったことなどが理由に挙げられます。
特に笹子トンネルの例は、根本的な安全設計の考え方や時間の経過への配慮、メンテナンス(維持・保守・点検)の発想の弱さなど、いわゆる安全に対するFM(ファシリティマネジメント)の基本的発想が十分ではなかったと言えます。
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。