総務の引き出し(メンタルヘルス)
厚労省の指針から見る 総務部門が押さえておくべきメンタルヘルス対策立案の基礎
さんぎょうい株式会社 メンタルヘルス・ソリューション事業室 室長 佐倉 健史
最終更新日:
2023年04月20日
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今後ますます必要となる職場のメンタルヘルス対策。本連載では、多くの企業において職場のメンタルヘルス対策を長年支援してきた筆者が、月1回押さえるべきポイントを解説していきます。今回は総論として、厚生労働省のメンタルヘルス対策全般に関するガイドライン(指針)を用いて、自社の取り組みを概観できるよう基礎をご説明します。
コロナ禍で重要性が高まるメンタルヘルス対策 企業を取り巻く現状
厚生労働省が実施する労働安全衛生調査では、毎回6割近くの労働者が職業生活で強い不安や強いストレスを感じる出来事があると回答しています。
また、未曽有の事態であるコロナ禍により通常の企業活動が困難となり、ダメージを受けた企業も多いことでしょう。長期間にわたる感染不安やマスク生活、働き方の変化、余暇の過ごし方の変化は、多くの労働者にとって一定のストレスとなっていることが、ストレスチェックの大規模な経年変化からうかがえます。
職業生活におけるストレスとそれによるダメージにより精神疾患を発症した場合、労働基準監督署により労働災害として認定されることがありますが、その数も年々増加傾向にあります。
これをお読みの方は、自社のメンタルヘルス対策について、おそらく何かしらの課題感をお持ちなのではないでしょうか。こういった現状に合わせて、ますますメンタルヘルス対策の重要性は高まっているといえます。加えて、健康経営や人的資本経営の流れから、パフォーマンス向上につながるような、人材への投資としてのメンタルヘルス対策も注目されつつあります。
メンタルヘルス対策における理想の姿と目的を明確に
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