「メンタルクリニックならじっくり話を聞いてくれる」は誤解! 失敗しないクリニック活用法
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あなたにとって、メンタルクリニックとはどのような場所でしょうか? 優しい医師が丁寧に話を聞いて相談に乗ってくれるイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。今回は、実際に行ってみないとわからないメンタルクリニックの実際のようすや活用方法について解説します。
メンタルクリニックの役割と重要性
メンタルクリニックは、うつ病や不安障害などのメンタルヘルス不調や精神疾患に対する専門的な治療を行う医療機関です。近年、メンタルヘルスの問題は個人だけでなく企業や社会全体に影響を及ぼしており、職場とメンタルクリニックとの連携がますます重要になっています。従業員がメンタルヘルス不調に陥ると、パフォーマンスの低下や勤怠不良などの影響が出やすく、早期に専門的な治療を受けることが必要です。また、職場が従業員の健康に対して安全配慮義務を果たすためにも、自主的に受診しない従業員への受診勧奨は必要なアプローチとなります。
メンタルクリニックの標榜科としては、精神科、神経科、心療内科などがあります。いずれも、基本的には精神科医が治療を行います。ちなみに、少しややこしいですが、心療内科医はうつ病などの精神疾患の治療が専門ではなく、ストレスによる胃炎などの内科の症状を治療します。
また、うつ病や双極性障害、統合失調症などの精神疾患の治療を、主に通院により行います。精神科医を中心に、臨床心理士や看護師、精神保健福祉士といった多職種がチームを組んで治療をサポートし、患者一人ひとりに合わせたケアを提供しています。治療は薬物療法と心理療法(=精神療法)を組み合わせ、脳内の神経伝達物質のバランスを調整し、ストレスへの対処法を身に付けることで症状の改善と再発防止を目指します。ただし、院長の方針により、医師のみで治療を行うクリニックも珍しくありません。その場合は主に薬物療法での治療となります。
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