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台風シーズンに連日目にする「台風進路図」ですが、この図は単に台風の移動先を示すものではありません。警戒すべき台風が一目でわかるようになる、台風進路図の適切な閲覧方法について解説します。
「台風・大雨に備える2022(1) 水害対策の前提……対応方針を策定する」はこちら
「台風・大雨に備える2022(2) 浸水対策を実施する」はこちら
「台風・大雨に備える2022(3) 水害情報の収集と避難」はこちら
「台風・大雨に備える2022(4) 停電対策の方向性と実践」はこちら
予報円は大きさではなく確率
台風進路図では「予報円」の大きさに関する誤解が多くあります。図表1に示す仮想の台風進路図で見てみましょう。
まず基本ですが、右下の「×」が現在地、黄色の円は風速15メートル毎秒以上の強風域、赤色の円は風速25メートル毎秒以上の暴風域を示します。風速が17メートル毎秒に満たないものは「台風」と定義されないため強風域は必ず示されますが、台風の勢力によっては暴風域がない場合もあります。
現在地の先に続く「円」は予報円で、台風の中心が70%の確率で入るエリアを示しています。中心を結ぶ線はあくまでも目安であり、表示されないこともあります。進路の予測は未来になるほど困難になるので、70%の確率で入るエリアもどんどん大きくなります。つまり、予測が難しい台風ほど、また予測が先になるほど予報円は大きくなるものであり、「台風そのものの大きさ」を示すものではないのです。
予報円と暴風警戒域の幅
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