総務の引き出し(デジタル化推進)
災害時の通信手段、準備してる? 能登半島地震でも役立った「スターリンク」とは
日本クラウドコンピューティング株式会社 代表執行役 ITコンサルタント 清水 圭一
最終更新日:
2024年02月26日
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2024年1月1日に発生した能登半島地震は、石川県や新潟県などの広い範囲で大きな被害をもたらしました。地震による建物の倒壊や道路の寸断だけでなく、通信ネットワークの遮断も深刻な問題に。多くの企業や自治体は、インターネットや電話などの通信手段が使えなくなり、業務やサービスの継続が困難になりました。今回は、通信ネットワークの災害対策に有効な、衛星インターネット接続サービスの「スターリンク」について解説していきます。
災害時こそ通信手段の確保が重要
災害時において、ITシステムの維持や回復は非常に重要です。現在の企業情報システムはクラウド化されているものが多いため、災害によるデータ損失の可能性は低いものの、パソコンやスマートフォンからクラウドへアクセスするための通信ネットワークが断絶してしまうと業務が継続できなくなってしまいます。また、災害情報の収集や共有、被災者の救援や支援、復旧作業の効率化などにも、通信ネットワークは欠かせません。
そこで、災害に強い通信ネットワークとして注目されているのが、衛星インターネット接続サービスの「スターリンク(Starlink)」です。スターリンクは、アメリカの会社「スペースX」が運営する衛星を使ったインターネットサービスで、宇宙にある衛星が電波を飛ばし、それを地上のアンテナでキャッチすることで、インターネットを使うことができます。2022年10月から日本でも提供を開始しており、ほぼ全国で使用可能です。
衛星インターネット接続サービスというと高価で通信速度が遅いというイメージがありますが、ここ数年で費用も通信速度も大幅に改善されており、中小企業でも導入できるレベルになってきています。
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