巨大地震が来ても業務を止めないために ITシステムのBCP対策で災害に強い企業になる
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巨大地震の発生が懸念される中、有事の際には気象庁から臨時情報が発表されることがあります。実際、8月中旬に南海トラフ地震の発生確率が高まったとして発表がありました。こうした状況において、罰則規定などはないものの、社会的責任を果たす上でも企業は万全の備えを行う必要があります。特に、ITシステムの業務継続計画(BCP)は、企業の存続に直結する重要な要素です。中堅・中小企業においては、総務部門が人事やITなどの業務を兼任しているケースも多く、総務部門の方々が中心となってBCPを策定・実行する必要があります。企業情報システムのBCPは企業規模や業種、業態等によって影響度合いや損失が異なり、その対応も異なります。今回は、企業情報システムのBCPを策定するにあたり、どの企業でも重要となるIT関連の対応方法を解説していきます。
通信手段の確保
災害が発生した際、通信手段の確保は最優先事項です。通信が途絶えると、社員同士の連絡や取引先との連絡が困難になり、業務の継続が難しくなります。以下の対策を講じることが重要です。
(1)複数の通信手段の用意
固定インターネット回線だけでなく、スターリンクなどの衛星電話や無線通信機器など、複数の通信手段を確保しておきましょう。特にスターリンクは、地上のインフラが被災しても通信が可能なため非常時に有効です。
(2)普段からの非常用通信手段の利用
災害時に切り替え用の通信手段を普段からも使用し、常にその機能を確認しておきます。これにより、非常時にもスムーズに通信手段を切り替えることができます。
(3)携帯電話の充電手段の確保
各社員が携帯電話を常に充電できるように、モバイルバッテリーを支給します。特に、重要な幹部社員には太陽光ソーラーパネルによる簡易的なモバイルバッテリーを支給し、長時間の通信手段を確保しましょう。
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