多様な人材を生かすには? 誰もが活躍できる職場づくりに必要な「インクルージョン」の考え方
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今回は、ダイバーシティ経営のメリットや、ダイバーシティ推進のために必要な「インクルージョン」について解説します。
ダイバーシティ経営とSDGsの関係
SDGs(Sustainable Development Goals)はみなさんもご承知の通り、日本語では「持続可能な開発目標」を意味します。限りある地球環境や資源を守り、次の世代へつなげながら成長していく取り組みであり、2030年を目標地点としています。社会発展における課題解決のしるべともいえるでしょう。
では、なぜ政府が企業に対してSDGs対応を推奨しているのでしょうか。それは日本の中核的な企業が、事業を通してSDGs課題に向き合い、取り組むことで社会に大きな影響を与えられるからです。企業が持つ資源や技術、資金、人的資本などを使い、企業主導で17のSDGs目標に向かうことでより広い世界への発信が可能になります。多くの企業がさまざまな取り組みを行う中で、組織や業種の枠組みを超えた協業や、新たな成果も生まれています。変化の激しい時代において、持続可能な社会を実現するハードルは高いため、産業界も一丸となって取り組むことが求められているのです。
SDGsで掲げられる17の目標の中に「多様性(ダイバーシティ)」というキーワードは直接的にはありません。しかし「5:ジェンダー平等を実現しよう」や「8:働きがいも経済成長も」、「10:人や国の不平等をなくそう」などの目標には、遺伝的多様性・文化多様性・生物多様性といったキーワードが見られます。SDGsでは多様な背景・価値観を持つ個々人が尊重され、活躍することを目標としています。
日本において、多様性というキーワードは労働生産人口の減少という面で特に重視されるでしょう。社会の担い手・働き手が減少する中、いかに多様な働き手に寄り添うか、また国籍を問わない働き手をどう招きどうサポートできるかが、日本企業には問われています。今までのように社畜となって働く社員を求めるのではなく、多様な人材を確保し、多面的な視点で企業に相乗効果を生み出していく「ダイバーシティ経営」が、今後は求められているのです。
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